アメリカで暮らしていた時に知ったのは、アメリカのように民間の保険会社を利用する国は、保険会社やプランによってカバーしてくれる範囲が全く違うということ。
もちろん高い保険料を払うものほど、保険でカバーできる範囲が大きくなるのだ。
さらに、歯科の保険は別会社または別プランになっている。
普通の医療はカバーする保険に入っている人でも、歯科診療をカバーする保険に入っていないこともある。
そもそも、いきなりhospitalには行かない。
ちょっとしたことならまずは、かかりつけのdoctorに行くのが普通だ。
doctorで対処しきれない病気や怪我の時に紹介状を持って行くのがhospitalなのである。
そして、doctorの受付でも、まず保険を確認される。
「保険に入っているか」
ということだけでなく
「どこの保険会社を使っているか」
を聞かれるのだ。
日本企業のアメリカ駐在員は、ほぼみんな、いい保険会社の高いプランに会社が会社負担で加入している。
だから、事故にあった時や病気で手術が必要になった時、そして歯科に行く時もあまり困らないと聞いた。
けれど、アメリカ人は違う。
たとえ保険に加入していたとしても、その人の社会的地位、お給料によって、使う保険が異なってしまう。
新型コロナが流行したことで「受入拒否」「たらい回し」「差別」などと報道されたけれど、別に今に始まったことではない。
無保険の人は医療費を払えないのだから、特定のhospitalしか受け入れないのは当然だし、受付で保険の内容を確認されて、その結果拒否されるのも日常なのだ。
子どもの喘息の発作が酷くて、慌ててdoctorに駆け込んでも、まず保険会社の確認をされるのがアメリカだ。
日本では、無料だからと
「大したことないけれど、鼻水の薬をもらおうと思って」
などと、ほんのちょっとのことで子どもを連れてくる親や、
「無料もしくは1割負担だから」
と、ごくごく軽い症状でも日課のように病院に行く高齢者が大勢いるのは事実だ。
そして、そのせいで病院が混んでしまっていたり、本当に重い症状の人が後回しにされたりするのも事実だ。
でも、本当に生死の境の時にまで、保険の有無や保険会社の名前を確認されるよりは、ずっといいと思う。
梅酒と梅シロップを仕込んで10日ほど過ぎた。
梅酒はかなり色が変わってきた。でも、梅の実はまだ、まるっとしている。
梅シロップは、結構水分が出てきて、さらに梅がしわしわになってきた。
そろそろこちらは美味しく飲めるかな。