「江田局次長、WGIPですね。問題は」局長は顔を曇らせた。
「WGIP?」江田は一瞬、怪訝そうな表情をした。
「ウォーギルト インフォメーション プログラムですね。これが根本にあるんですね。」局長は言い直した。
「あ アメリカの日本人に対する洗脳プログラムですね。」江田は思い出したように言った。
「 そうです。これを最初は検閲、言論統制、 電通、マスコミを通して、 繰り返し、繰り返しすり込みました。 もちろん、憲法も書き換えられて 法律の根本的なところも書き換えられました。 憲法が変わればね、 その他の法律も変えられます。」局長は自嘲的に言った。
「日本人は自分がアメリカによって洗脳されていることに気づいていないですね。」江田は付け加えた。
「そうなんです。今でも、電通によって知らないうちに洗脳されているんです。江田局次長、わが国は、決して精神的にアメリカに敗北したわけではないのです。」局長は江田の顔をじっと見た。
「メディアですね。問題は。」江田は先回りして言った。
「そうです。GHQのWGIPについては研究書が出ています。」局長は江田の言葉に頷いた。
「で?」江田は話題を変えた。
「電通ですね。局次長さんにお願いしたいのは。」局長はゆっくりと言った。
「電通ですか?」江田はオウム返しに言った。
「電通を何とかしなければなりません。日本人固有の価値観を失ってはならないのです。」局長はきっぱりと言った。
「 このWGIPが効いているからこそ、 日本はいまだに憲法を変えることができません。
軍事に関するアレルギーを払拭できない。これがからくりなわけですね。」江田は局長に話を合わせた。
「この仕事に関しては、江田局次長が最適ではないかと・・・」局長はおもむろに言った。
「え?」江田は驚いたように局長の顔を見た。