まだ7月はじめだというのに、
そ とはもううだるような暑さだった。
8時にね。待ってるから。
そう言われていた昨日のことを思い出す。
もう時計は7時半過ぎを指している。
この2週間。ずっとずっと悩んできた。
わたしはどっちの道を選べばいいのだろう。
どっちの道の先も、ぼやけててよく見えない。
先にあるのは、天国か。
それとも地獄なんだろうか。
「お知らせいたします。先ほど、海野駅での事故発生により、電車が遅れております。
到着までいましばらくお待ちくださいませ。くり返します…」
構内アナウンスが電車の遅れを告げた。
やっぱり、行かないべきなのか。
電車が遅れたのはそれを暗示している…?
すべてが私を非難しているようにも、憐れんでいるようにもみえた。
そのとき、握りしめていた電話が小さくふるえた。