えー、お久しぶりです。
『せ』…ってアメプロ的に全然思いつかないです。
酒に汚染された脳で思いついたのは、えーとですね…
『セントーン』ですか。
日本ではセントーンといえばダウンした相手にジャンプして背中から落ちていく技を指しています。
が、WWEにおいてはもう少し対象を広げて尻から落ちていく技…日本で言えばヒップドロップの範囲に入るムーブまでをセントーンと呼んでいますね。
もともと、セントーンとはスペイン語で『尻餅』を指す言葉なので、こちらのほうがより忠実と言えるのでしょうか。
分かりやすいところでは、ミステリオ選手が619後によく繰り出していた、スプリングボード式のヒップドロップがWWEの実況では『セントーン』と呼称されています。
日本の感覚になれると若干違和感がありますが。
でも、ジョン・テンタの必殺技は『アースクエイク・ヒップドロップ』と呼ばれているので、そのあたりはアバウトなのかもしれません。
ディック東郷やヒロ斉藤といった使い手がいる日本に対し、現在アメリカマットにおいてはダイビング式を含めてこの技をフィニッシュにしている選手は見当たりませんね。
ミステリオもフロッグ・スプラッシュが主なフィニッシュになっていますし。
スプラッシュ系の技に比べて下半身への負担が少ない(多分)ので、ビッグショーのような巨漢選手には向いているのではないかと個人的には思うのですが…
やっと『す』まで到達しましたね。
かかりすぎだでよ。
はっきりいって、『す』で始まる技めちゃめちゃ多いです。
この技紹介を始めるにあたって、とりあえずざっと技を列挙してみたのですが、『す』がダントツ。
対抗できるのは『は』くらいです。
『す』…といえばストーンコールドのあの技とか、ジェフのあの技とかありますね。
そちらもご紹介したいところですが、最初はやはりこの技しか(私的には)ありません。
“ハートブレイク・キッド”ショーン・マイケルズ選手の得意技、
『スゥイート・チン・ミュージック(以下SCM)』でございます。
きゃーぱちぱち。
別名スーパーキック、日本だとトラースキック。
この技の元祖はグレート・カブキ選手、アメリカで初めて使用したのは故クリス・アダムス選手とのことですが、最も有名な使用者にして、世界にこの技を広めたのは間違いなくHBKでしょう。
HBKはロッカーズ時代からこの技を得意としていました(有名なジャネッティとの決別の際にも使用)が、当時のフィニッシュは小股すくいスープレックスで、スーパーキックはもっぱら繋ぎ技として使われていました。
この技がフィニッシュとして認知されだしたのは1995年あたりだったと思います。
技そのもののアクションはごく簡単。
相手の顎をサイドキックで蹴り上げるという単純明快な動きです。
“正調”SCMの場合は、
①相手にダイビング・エルボーを落とし、
②コーナーに下がって右足を踏み鳴らしながら相手が立ち上がるのを待ち(通称『調律』)、
③走りこんで顎にスマッシュ!!
というプロセスを辿ります。
もっとも、PPVクラスの大試合になると③のところで様々なカウンターを受けるのが殆どですが。
そこで強みになるのが、上記のアクションの単純さ。
HBKが相手の顎を蹴り上げることができれば技としてはオッケイなわけです。
相手が走りこんできたところに…。
相手の技をかわして振り向きざまに…。
トップコーナーやスプリングボードで飛んできた相手に…。
目の前で暴言を撒き散らす口元に…。
などなど、使いどころは多種多様。
個人的には、04年“バッド・ブラッド”でのHHHとのヘル・イン・ア・セル戦で、胸を両手でついて挑発してきたところへの一撃や、同年“WM20”でのトリプルスレット戦で、HHHをシャープ・シューターで締め上げている故クリス・ベノワの首を吹き飛ばさんばかりに叩き込んだ場面がとても印象的です。
日本では前記の通り『トラース・キック』と呼ばれることが多いですが、アメリカンプロレスが広まるにつれ最近はSCMやスーパー・キックの名称で使用されることも増えてきましたね。
もっとも、フィニッシュとしているのは坂田亘選手、GENTARO選手くらいでしょうか。
GENTARO選手は最近はあまり使用していないようですが。
アメリカマットでも、HBKの印象が強すぎるのか、この技をフィニッシュに使用している選手は現在見当たりません。
HBKが引退したことで、果たしてこの技を誰が受け継いでいくのか興味深いところです。