1日2時間の外遊びが、子どもの目を守る?
前回の記事、たくさんの反響をいただきました。
「ドキッとしました」
「うちの子のことだと思った」
「じゃあ、どうしたらいいの?」
……そうなんです。
知ったあとに大事なのは、「じゃあ、どうする?」 なんですよね。
だから今日は、その答えを書きます。
キーワードは、
「外遊び」 です。
まず、今の子どもの目の現実
文部科学省の調査では、
裸眼視力1.0未満の子ども の割合は……
- 小学生:3割以上
- 中学生:約6割
- 高校生:約7割
しかも、視力1.0未満の子どもの
8〜9割は近視 だと言われています。
クラスの半分以上が、
『メガネなしでは黒板がぼやける』そうです
これが、今の日本の「ふつう」になりつつあります。
近視を減らすことに成功した国があります
でも、ここからが希望の話です。
近視の増加を、国をあげて食い止めた国があるんです。
それが、台湾 と シンガポール
なんです
どちらも日本より早くデジタル化が進み、
子どもの近視が深刻な社会問題になっていました。
そこで台湾が2010年から始めたのが……
「1日120分(2時間)の屋外活動」 を、
学校ぐるみで取り入れること。
さらに、
「近くを30分見たら、10分休む」 という習慣も
教育の現場で実践しました。
その結果……
台湾では2010年、シンガポールでは2004年を境に、
子どもの近視の割合が減りはじめた のです。
特別な薬でも、高価な機械でもありません。
「外で過ごす時間」 を取り戻しただけ。
なぜ「外」がいいの?
ここ、ちょっと面白いところです。
近視は、
目の奥行き(眼軸)が伸びすぎる ことで起こります。
そして、
明るい太陽の光を浴びると、
目の中で「ドーパミン」という物質が出るのです
このドーパミンが、
眼軸が伸びすぎるのを抑える方向に働く
と考えられているんです。
さらに外では、
自然と 遠くを見る 時間が増えます。
空を見上げる。
走っていく友だちを目で追う。
遠くの木や山を眺める。
スマホの「十数センチ」とは、まったく逆の世界です
「運動」じゃなくて「光」が大事
ここで、よくある誤解がひとつ。
「じゃあ、体育館でスポーツすればいいのね!」
……実は、そうとも限らないんです。
研究では、
屋内での活動は、近視のリスクを減らす効果が少ない
ことも分かってきています。
大事なのは、体を動かすことそのものより、
「屋外の明るい光を浴びること」
だから、
- 公園のベンチでおしゃべり
- 木陰で読書
- ベランダでおやつ
- 近所をお散歩
こんな 「ゆるい外時間」 でも意味があるんです。
スマホ時間を「ゼロ」にしなくていい
もうひとつ、うれしい研究があります。
1日あたり 2.8時間以上 外で過ごしている子どもは、
勉強やスマホなど「近くを見る時間」が長くても、
近視のリスクが抑えられていた という報告です。
つまり……
「スマホを取り上げる」より、
「外の時間を足す」ほうが、ずっと現実的です
前回、わたしは
「スマホそのものが悪なのではない」
と書きました。
答えは、「引き算」じゃなくて「足し算」なんです。
今日からできる「外時間」の足し算
いきなり毎日2時間は大変ですよね。
だから、細切れでOK です。
- 登下校や保育園の送り迎えは、ゆっくり歩く
- 帰り道に、10分だけ公園に寄る
- 休日の朝ごはんを、ベランダや庭で食べる
- 買い物は、ひと駅ぶん歩いてみる
- 家族の「お散歩タイム」を作る
- 室内で遊ぶなら、窓際の明るい場所で
- 近くを30分見たら、10分は遠くを見る
※暑い日や日差しの強い日は、帽子や木陰、水分補給で熱中症対策をしてくださいね。
全部を「ちゃんと」やらなくていいんです。
昨日より、ちょっと外にいる時間が増えた。
それで十分です
子どもの目は、「今」育っている
子どもの目は、まだ成長の途中です。
だからこそ、
今の過ごし方が、10年後、20年後の見え方をつくるのです
前回は「警告」でした。
でも今日は、こう伝えたいんです。
まだ、間に合います。
外に出よう。
空を見よう。
一緒に、遠くを見よう。
子どもと一緒に過ごす外の時間は、
目を守るだけじゃなく、
親子の思い出にもなる時間です。
歯を磨くように、目のケアを日常に。
Eye Projects
〜日本の未来の目を守る〜
※本記事は、子どもの目の健康について情報をお伝えするための啓発記事です。
見えにくそうにする、目を細める、画面に極端に近づくなどの様子がある場合は、眼科医へご相談ください。
参考:
文部科学省「児童生徒の近視実態調査」報告書
中野区医師会「小中学生の近視が増えている。」
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