こんばんは!
かけるです。
映画のストーリー解説、3本目は『帰ってきたヒトラー』です。
正直に言いますが、
あんまり面白さがわかりませんでした。
ちなみに、ドイツ映画です。
莫大なお金をかけて作られるハリウッド映画では、
どの作品も売れるストーリーを練って作られています。
人間はなぜかストーリーに惹かれる生き物で、
面白いと感じるストーリーには法則が存在します。
その法則に従って映画を作れば、
大概の人には面白いと思ってもらえます。
ハリウッド映画とはもちろん、アメリカの映画です。
アメリカという国には、いろんな人がいて、
知識も教養も、価値観も、何もかもバラバラです。
そんな国で売れる映画を作るためには、
どんな人にでも面白いと思ってもらえるストーリーが必要なわけです。
一方、今回の『帰ってきたヒトラー』は、
ヒトラーやホロコースト、ドイツ政治について
知識や所見をもった人を対象にした映画でした。
ストーリーも、あまり神話の法則に従っていません。
なので、言い切りますが、万人受けする映画ではありません。
万人受けするためには、
ストーリーが面白いことが、絶対条件です。
この映画のメインは、ヒトラーのパロディです。
ヒトラーの映像を見たことがない僕には、
どこらへんが似ているのか、ちょっとわかりません。
ちょびヒゲがにてる気がする・・・、ってくらいでした。
それでもあえて、この映画のストーリーを解説するのが僕の役目です。
さて、前回も触れましたが、
主人公の条件は、物語を通して変化する人物ということです。
もしかしたら、ヒトラーについて知識のある人物がこの映画を見ると、
見る前後で価値観が変わっているのかもしれませんが、(視聴者が主人公)
僕は何も変わらなかったので、
やっぱり今回もあえてヒトラーを主人公に見立てます。
まず、新・神話の法則のおさらいです。
1.間違った目標設定
2.見せかけの成功
3.流れが悪くなる
4.アイデンティティクライシス(引き戻し現象、露払い現象)
5.人生の転機
6.志
7.新しい出会い(新しい流れ、コミュニティ化)
8.最大の試練(オーディール)
9.次の次元へ
この映画はパロディ映画であり、
パロディの面白さがわかる人向けに作られているのですが、
あえてストーリーに着目しています。
つまり、物語として解釈していきます。
まず、ストーリーを作る上でやってはいけないのが、
ストーリーに関係ないシーンを作ることです。
すべてのシーンは、ストーリーに影響を与えます。
ストーリーに影響を与えるために、
あえて”関係なく見える”シーンを伏線で入れることはあります。
特に関係ないシーンを入れがちなのは、
「わかる人にはわかる」系のネタです。
まぁ、それがパロディなんですが・・・。
そこでいかに、ストーリーと関係するパロディだけで構成するか?
って視点が、面白いパロディ物語を作るためには必要なんですね。
この映画は、ストーリーとしては、大分グダリます。
ヒトラーの映像をほとんど見たことない人だと、
ただグダってるだけのシーンが多くを占めます。
つまり、ストーリーが進まないシーンってことです。
ドラゴンボールZの初期みたいな感じです。
悟空はいつまでも走っているし、
なんなら地獄に寄り道してるわけです。
ちなみに、面白い物語の主人公は必ず、
2回ピンチを乗り越えます。
中ピンチ→大ピンチの順です。
あ、言い忘れてましたが、
この映画のヒトラーは、
本物のヒトラーがタイムスリップしたって設定です。
この本物ヒトラーが、
2014年のバラエティ番組に、ニセモノとして初出演します。
ドイツでヒトラーネタはタブーであって、
ヒトラーの登場に会場はざわついたのち、静まり返ります。
けど、ヒトラーは沈黙を守ったまま、喋らない。
テレビ局側は焦りに焦ります。
長い沈黙の末、口火を切ったヒトラーの圧倒的なトークで、
会場は一気に引き込まれていきます。
これはテレビ局側のピンチなので、
ヒトラーのピンチとしてカウントしません。
この初出演をきっかけに、ヒトラーは超・有名人になっていきます。
けど、それをよく思わない人たちによって、
ヒトラーが犬を射殺してしまった映像が公開され、
彼の人気は一気に地に落ちてしまいます。
ここが一応、中ピンチです。
けど、ヒトラーの書いた本がベストセラーになったことで、
人気は再沸騰し、映画化が決定します。
ヒトラー人気がほとんど確立したところで、
ヒトラーが本物だと気づいてしまった人に殺されそうになります。
ここが大ピンチとなります。
物語的には。
けど、夢オチというか、
映画オチで、それは映画のワンシーンだったわけです。
ヒトラーが本物だと気づき、それを主張していた人物は、
頭がおかしいとされ、精神病棟に入れられていまいました。
つまり、大ピンチではなかったわけです。
というか、物語全体を通して、ヒトラーは一切ブレません。
ヒトラーにはピンチも葛藤もほとんどないので、
ストーリーとしてはつまらないと感じるのです。
(ヒトラーが主人公の物語と見れば)
また大変僭越ながら、僕だったら論を言わせてもらうと、
ヒトラーがタイムスリップした現代で、沢山の葛藤と対峙させます。
当時は総統としてもっていればよかった価値観を捨て、
現代に合った価値観を手に入れたヒトラーの物語にします。
もちろん、苦しみや悲しみを乗り越え、
人生の転機を迎えて、新たな仲間と共にオーディールを突破する、
めっちゃいいやつの物語にします。
で、最後にやっぱり、ヒトラーの最終目的は世界征服だ、ってシーンを作って、
見てる人に恐怖のギャップを叩きつけて終えます。
「9.次の次元へ」まで進んで、神話の法則を一周したあとなら、
その後の展開を想像させる終わらせ方をしても、見た人は納得してくれます。
ドイツ映画を見たのは初めてだったんですが、
邦画はわりと神話の法則を無視した映画が多いです。
ドイツ人と日本人の気質は似てるってよくいうので、
映画に出るお国柄も似ているのかなって、ちょっと思いました。
さて、そんな感じで映画解説シリーズ3本目でした!
残るは4本!
明日も時間があるので、
さくさく見ては、ばしばし書こうと思います。
では、次回へ続く!
