今思い返してみれば、私はずっと親の前では”良い子”なふりをしていた。
常に親の顔色を伺って、親の機嫌を損ねないため咄嗟についた嘘は数知れず。
そりゃ私だって本当は嘘なんかつきたくない。
だけど本当のことを言えば親に怒られるかも知れない、また頭ごなしに反対されるかも知れない。
それでも逆らおうものならまた「アンタなんかうちの子じゃない」って見捨てられてしまうかも知れない。
それは、すごく怖くて苦しくて、淋しい。
だから本音を隠し続けた。
自分がAにしたいと思っても親が「Bのほうがいい。Aなんてありえない」と言えば、
私も「Bのほうがいい」と嘘をつく。
そうすれば親も私を叱らないし人格否定もされなくて済む。
自分を偽り続けるのは辛いけど、私が我慢すれば親は怒らないでいてくれるし
家庭内の平和が保てる。
だから、親の機嫌を損ねそうな因子のある事柄については
ほんの小さなことでも嘘をついて親のご機嫌取りをする事が日課になってしまっていた。
気が付けばもうそれが「当たり前」になっており、「辛い」などとは感じなくなっていた。
いや、正確には辛いと感じる自分の正直な感情を無理やり封印して、偽りの自分を演じていたのだ。
その結果、私に対する親からの評価は
「グズでのろまなダメな子」から「真面目な良い子」に上昇した。
そして、両親の怒りの矛先はそのころから少しずつグレ始めていた妹の方に向かっていった。
そのため私は叱られることが以前よりは少なくなった。
だけど、私は嘘偽りの自分を演じ続けた代償に多くのものを失った。
時間も友達も将来の自分の可能性も、そして健康な心さえも・・・。
今、私は少しずつ「自分らしさ」を取り戻そうと、旦那に支えて貰いながら
カウンセリングを頑張っている。
今からでも遅くない。
あの日失った多くのものを、取り戻したい。
そのために私は強くなる。
もう大事なものを失いたくないから。