何を思う | 詩人:Writer 上杉浩司

 

 

表現するもののない

退屈な日常を思い

何を思う

 

まず一つだけ候補をあげよう

選択出来ない苦しみを抱えているのであれば

美しい顔をしている

あの日の あの人の 横顔でよければ

 

そうすることで

暗くなってしまった

一月先のスケジュールに

光明が差すのであれば

ためらいなく それを

ここに差し出そう

 

ただあの人の横顔は

忘れた方がいい

一生に一度あるかないかの

顔だからという意味ではなく

 

その横顔は確かに美しいが

ほんの少し声を掛けるだけで

すぐに消えてしまうものだから

 

じっとしていることでようやく

存在し得るものだから