大多数の高校生は日本の大学受験結果を見てから「アメリカの大学に行こう」などと軽く思いつくが、それでは手遅れなのだ。
トップレベルの大学に合格するにはTOEFL iBT100と願わくばSAT Math800を達成しておく必要がある。最初の応募締め切りは高3の11月、最終締め切りは1月上旬だからどんなに遅くとも高1から準備を始めて高3の夏には目処が立っていないと間に合わない。さらにAP Calculus AB BCでスコア5を取っておくと良い。試験は1年に1度(5月)しかないし受験場所がインターナショナル・スクールに限定されているので不可能に近いが何とか方法を探して受験するべきだ。
次に、応募先の問題がある。どの大学にでも応募可能なのは「富裕層」の高校生だけだ。例えばStanford、Columbia、University of Pennsylvania、Carnegie Mellon、University of ChicagoなどのNeed-awareの大学に応募して合格する可能性があるのは年間の学費1千万円ほどを自己負担できる富裕層の高校生だけだ。もちろん一般家庭の高校生が他の大学にいくらでも応募はできるが合格の可能性はないと考えた方が無難だ。残念ながらデータで示せないので日本人にこの点をいくら説明しても誰も耳を貸そうとしない。
一般家庭の高校生が応募して合格できる可能性がある大学は事実上8大学しかない。Need-blindのHarvard. Yale. Princeton. Brown. Dartmouth. MIT. Amherst. Bowdoinだ。東大に合格するより困難と思われる大学ばかりだ。
以上が「後悔しないアメリカの大学選び」の大原則だ。この大原則から逸脱して成功する確率は限りなくゼロだ。
念の為付け加えておくがアメリカの大学進学を支援することを謳い文句に幾つかの「〜財団奨学金」があるが、そもそも競争の激しい〜財団の奨学生に選ばれるほど優秀であればNeed-blindの8大学には合格できてしまうので〜財団奨学金というのは8大学以外に進学したい人のためにある、ということになる。
そうそう、言い忘れそうになったがComunity Collegeに入ってから、その後UCLAやUC-BerkeleyにTransferする方法は理系志望者はやめた方がいい。仮に合格してもComputer Scienceなどをメジャーにすることは絶望的なほど困難だからだ。TransferでUCLAやUC-BerkeleyでComputer Scienceなどをメジャーにすることが可能になる程の高レベルの高校生なら上記で述べたNeed-blindの8大学にいくらでも合格できるはずだ。