「深川メシと味噌煮込みうどん」
俺は東京・荻窪(杉並区天沼)生まれだけど、
おふくろは東京下町、深川生まれのチャキチャキの「江戸っ子」。
親父は長崎生まれの「九州男児」。
俺には九州男児と江戸っ子の血が混じってる。
長崎、神戸、横浜など港町が好きなこと、
東京の下町情緒あふれる商店街が好きなことは、
親から受け継いだ血が関係しているのかもしれない。
颯馬(ふうま)は、そんな俺と
生まれも育ちも横浜の「浜っ子」の美香の血を
引き継ぐことになる。「浜っ子」として、どんな息子に育つかな。
門前仲町の駅周辺には、「深川めし」の店が立ち並ぶ。
江戸時代の漁師めしだった庶民の料理で、
アサリ、葱、油揚げの味噌汁なのに、今は結構な値段だ。
ならば自宅で作ってみたくなった。
「深川めし」・「深川丼」には、
「ぶっかけ」、「炊き込み」、「蒸籠(せいろ)蒸し」と
あるようだが、俺は断然、「ぶっかけ」が好き。
いわゆる「ねこまんま」だ。共稼ぎだったおふくろが
時間がない中、よく作ってくれた、おふくろの味?!。
定番のアサリ、葱、油揚げに加えて、
冷蔵庫の残り物、しめじ、エリンギ、エノキ、ナルトを加えた。
スーパーにアサリを買いに行く前に美香に確認した。
「味噌って残ってたっけ?」
「白味噌しかないけど、あったと思う」
買い物から戻って冷蔵庫をチェックすると
「白味噌じゃなくて赤味噌しかないじゃん 笑
俺がイメージしてたのは白味噌なんだけどなー」
しかも低塩味噌。これが、まったく塩味を感じない味噌。
加塩しても、味が決まらない。
隠し味に醤油とめんつゆ入れて、ようやく味が整った。
白髪ねぎをトッピングして、七味をかけて出来上がり。
翌日、
残った汁にカツオ出汁とめんつゆを加えて
「味噌煮込みうどん」のランチ。
最後に刻みノリをふりかけて出来上がり。
一回の買い物で2回分の料理の展開を考えて購入するように
なった。スッカリ主婦感覚。
本当は1週間分くらいの食材をまとめ買いしたいが、
冷蔵庫が小さくて入らない。
さぁーて、今日は何作ろう?