「Dear 50代の全力少年さま(3)」
晴れていて暖かかったこと。彼女が日本語話せる相手が多くいたこと。
それなりに体力がついていたこと。そしてたまたま、同じ部屋に、イラン人の医者がいたこと。
そのイラン人の医者が診察してくれて、薬を処方してくれたのは本当にミラクルでした。
解熱剤を処方してくれて、それが功を奏したのか、出発前の0時には熱が下がっていて
と思った瞬間でした。
そして熱が引いた後の重たいであろう体で、
ゆっくりゆっくりと歩いていく彼女の後を歩きながら、
途中で何度も何度も立ち止まりながら、
なんとか10時間かけて2人でウフルピークに辿りつくことができました。
今でも目を閉じれば目の前に鮮明に現れて、その美しいエネルギーに触れることができます。
去年の曇り空で登ったとしても決して見ることのできなかった、真っ青な空と輝く太陽と氷河。
これが、100%晴れ男の隊長のご利益か??(笑)
そしてたかが、7kmの道でしたがとても感慨深く一生忘れられない道程となったと思います。
ありがとう隊長。これで、1年半に及ぶ長い二人での山登りを終えることができました。
自然体ぶりというか、旅という行為を、自分自身を、
周りを本当に信頼しているんだなあと思いました。
とても透明感があり透き通っていて、自然で美しい感じがしました。
本当に旅している時の隊長は、
サバンナにいるライオンでした。
東京にいる時の隊長は、アルコール中毒の、元気なおじさんのような印象しかないのに。
ということですね。偏見でしょうか?(笑)
隊長のように、全力少年で生きたいと思う今日この頃です。。
それにしても、オレは「サバンナにいるライオン」かぁ・・・(笑)。
「二人でしかできないチャレンジを一緒にし続けられる相手がよかったし・・・」
旅は「素」の自分を引き出してくれる。
とても「こどもっぽい感覚」と、
とても「おとなっぽい判断」との
交差点にいようと思ってる。
ぼくはまるっきりのこどもじゃないし、
そこまでおとなにはなれない。
「ふたつめのボールのようなことば」
糸井重里
糸井重里