「あの緊急手術から1ヶ月・・・」 | 「地球探検隊」中村隊長の公式ブログ【ビタミンT】

「あの緊急手術から1ヶ月・・・」

   「人生は常に頂上に近づくほど困難が増してくる。
   寒さは厳しくなり責任は重くなる」(ニーチェ)
   『賢人たちに学ぶ道をひらく言葉』 本田季伸(著)かんき出版

「海外で隊員が緊急手術・・・」
→ http://amba.to/MqhFNx

あの緊急手術から1ヶ月。

昨日、帰国後、初めて隊員いとっちに会ってきた。
元気な顔を見て、思わずハグしそうになったが、まだハグができるほど回復していない(笑)・・・
旅仲間のタッキー、ともっちも駆けつけて終電まで飲んで語った。

いとっちのアンケートをシェアしたい。
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脇腹を押さえながらジャンプしてるふりの隊員いとっちが愛くるしい・・・

<スタッフに対する感想>

スチンさん; その名の通り、私にとって英雄(バートル)。
スチンさんがいなかったら、私は手術も入院も乗り越えられなかった。
保険会社と病院の間に入っていろいろ調整してくれたり、
入院中は毎日病院に来てくれて、家族のように面倒みてくださった。
奥さんのトーヤさんも付き添ってくれて、本当に感謝しています。
スチンさんとトーヤさんが病院のベッドの上に座り、肩を寄せ、
肩を寄せ合って仲睦まじく会話している様子が、微笑ましくて忘れられない。

ハスさん; かっこいいー(ご結婚おめでとうございます!)。
ずっと名前がハッサンだと思っていた・・・ 少年がそのまま大人になったような人。
初日は私の馬をずっと引いてくれて、安心だった。落馬で怪我してからも、
いろいろと面倒みてくれて、本当に優しい。
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馬飼いの人達; 「馬の落ち方がうまい」とか、「落ちてもまた馬に乗って勇敢だ」と
褒めてくれた。馬飼いさんに褒められるとなんだか嬉しい。
病院にお見舞いにも来てくれて、言葉は通じなくても心が通じ合えた気がする。

隊長; 私の心の支え、もはや家族同然。帰国日を変更して、
内モンゴルだけでなくその後の北京の病院でも、ずーっと付き添ってくれて、
娘のようにすっかり甘えてしまいました。声が出にくい私の代わりに、
保険会社とやり取りしてくれたり、非常に頼りになった。
隊長のおかげで、一人ぼっちや心細さを感じることは一切なかった。
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写真提供:ともっち

<旅の思い出>
旅はハプニングがあった方が面白い。
そう思っていたが、まさか海外で手術することになるとは思ってもいなかった・・・

手術した理由は、「気胸」。落馬して、外傷性気胸になってしまったのだ。

それまでに、既に4回落馬していたが、全て草原の上だったので痛くなく、
怪我をすることもなかった。馬飼いさん達にも「落ち方が上手い」と褒められて、
めげることなく乗り続けていた。だが、5回目は運悪く、アスファルトの上に落ちてしまった。

車道脇を進んでいた時、通りかかったトラックに馬が驚いたのだ。
草原と違い、息が出来なくなって、立ち上がることができなかった。
スチンさんがすぐに病院に運んでくれて、レントゲンを撮り、その時の検査結果は「異常なし」。

一度みんなの元に戻るが、痛くて動きも不自由な私を、隊員みんなが支えてくれた。
着替えを手伝ってくれたり、起こしてくれたり、物を取ってくれたり。
私が困っていると「何がしたい?」とこっちからお願いする前に声をかけてくれる。
本当に優しいメンバーに囲まれてありがたかった。笑うと体が痛むから、
みんなと一緒にいて、笑いをこらえるのが一番大変だったけど・・・

その後も息が苦しくて、隊員で鍼灸師のケンタロウの助言により、2日後再度病院へ。
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そして、その結果が「気胸」・・・「キキョウ?」??
病院長と会話したスチンさんが説明してくれた。今すぐ手術をした方がいいこと。
簡単な手術であること。この病院でも手術できること。。。
手術??頭の中がグルグルして、保険会社に電話したり、隊長に電話したり。

そして、ここで手術することを決断。隊長に立ち会ってほしいとお願いをした。

そして、手術台へ。スチンさんが通訳として一緒に手術室に入ってくれる。
私は針とか医療シーンが苦手だからずっと目をつぶっていたが、
スチンさんが倒れやしないか心配だった。そしてモンゴル語が飛び交う中、手術が始まる。

病院長自ら執刀。何か言って皆で笑っていたが、
後で「この手術が成功したら日本人がたくさん来る」と言っていたと知る。
手術中も、途中携帯電話が鳴って出てた・・・集中してっ!

そして、いよいよ胸にチューブを刺す。とっても痛かった!「イタタタタ・・・」と声が出る。
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あと少しで気絶するかと思った。麻酔効いてないじゃん!
でも後で、日本でやっても結構痛いと聞いた。
スチンさんに「横向きになって」「深呼吸して」と言われ、するとゴボゴボッと音がして、
呼吸が楽に。息をするたびにゴボゴボ音がして、
肺とチューブがつながってることが分かる。

そんなこんなで手術終了。

40分程度だったらしい。広い個室へ移動し、結局そこに4泊入院した。

スチンさんを信頼した。モンゴルのお医者さん達を信じた。隊長もそばにいてくれた。

だから手術も怖くなかった。みんなが千羽鶴を折ってくれた。
寄せ書きを贈ってくれた。たくさんの応援物資をくれた。
だから一人じゃないと勇気を持てた。

スチンさん、トーヤさん、そして隊長は、交代しながら付きっきりで面倒みてくれた。

家族のようにお世話してくれた。私一人では、起き上がることすらできなかったので、
皆がいてくれたおかげで入院生活を乗り切ることが出来た。
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スチンさんが毎日持ってきてくれた温かいお食事は
(内モンゴルの病院は食事がついていない)、
ありがたくて愛情いっぱいで、本当においしかった。
トーヤさんも果物をむいてくれたり、モンゴル式健康法を実践してくれて、
お母さんのようだった。

隊長は「たいちょー、起こして~」と、か細い声で呼んでもガバッと起きて、
靴下履かせてくれたり。

馬飼いさん、牧場の夫婦など、モンゴルの人達もお見舞いに来てくれて、
たくさんの果物を持ってきてくれた。
多くの人に支えられ、いつも感謝の涙を流していた。
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モンゴルのお医者さん達は、痛くて深呼吸が出来ない私の背中をバンバン叩いたり、
結構荒療治なところもあったが、気胸を治すために
一生懸命やってくれたんだと感謝している。
看護婦さん達も、言葉が通じなくても笑顔で優しく接してくれた。

北京の病院へ移動する日は、病院スタッフ全員総出で見送ってくれた。
写真撮影も頼まれて、なんだかちょっぴりスター気分。

そして、スチンさんとトーヤさんとお別れの時。
「じゃあね、早くよくなってね。また会おうね。」涙があふれて声が出せない。
悲しくて悲しくて、救急車の中からずっと手を振っていた。
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怪我をしたことで、みんなの優しさ、温かさに気付くことができた。
言葉以上に心と心が通い合えたと感じる。

「乗馬をした」「羊を食べた」という「xxをした」という旅ではなくて、
「こんなにたくさんの素敵な人達に出会えた」という「心の触れ合い」の旅になった。

怪我は痛かったけど、そしてこのアンケートを書いている今もまだ完治はしていないけど、
不思議とまた内モンゴルに戻りたいと思う。第二のふるさとのように感じている。

また戻って、その土地でお世話になった沢山の人達とまた笑顔で会いたい。
元気になった姿を見せたい。そしてまた一緒に馬に乗りたい。強くそう願っている。
(周りには反対されるだろうけど・・・)
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海外で緊急手術はなかったが、
落馬して鎖骨を折った隊員てらっちが「骨は折れても心は折れない」って名言はいて
翌年、「モンゴル騎馬隊結成」の同行スタッフとして旅立ったこともあった。

何度でも行きたくなる・・・モンゴルって、そういう場所だと思う。
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   「ほとんどの人は、後のことを考えて、
   自分の力を1%以上残しているものなんだ。
   でも、チャンピオンになる人は、最後の1%を躊躇なく使い切る」
   (クリス・カーマイケル)
 
   『賢人たちに学ぶ道をひらく言葉』 本田季伸(著)かんき出版