「泣けるエピソード2」
昨日に引き続き、友人香取さん から送られた「泣けるエピソード」を転載する。
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エピソード2
「特攻隊に行った少年の話」
徳永康起先生のエピソード
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<徳永康起先生のこと>
…徳永先生、熊本県始まって以来の若さで校長になるんですね。どこの校長先生も行きたくないという学校へ、自ら進んで行くんですね。
いろんなことが起こる。これが二十年くらい続いている学校なんですね。ところが、たちどころに問題が解決するんです。難しい学校に行きまして五年半、
「校長を辞めさせてください。平の教員にしてください。」
そういって平教員で一生を終えた人なんですね。
<昼食を食べない。>
私と出会った時に、徳永先生、昼食食べんのですよ。
「先生、何で昼飯食べんのですか。」
終戦直後のことです。昼飯の時間になるとそっといなくなる子が数人おった。ひょっと学校の校庭を見たら、木の下で遊んどるんですよね。
昼飯さえもってこれん子がいっぱいいいたということなんです。その日からぴたっと昼飯をやめられるんですね。昼飯の時間が来るでしょ。一番先に校庭に飛び出して、その子供たちと、昼飯より楽しい遊びをするようになったんですね。
<切り出しナイフ>
ある日、
「先生、切り出しナイフがなくなりました。買ったばかりです。」
と子供が言うんです。
昨日帰る時に、明日は工作をするから切り出しナイフを持ってくるように言ってあったんです。あっ、あの子が取ったに違いにない。その子は、貧乏人の子じゃなくて、金持ちの子なんですね。そこはね、お母さんの教育が間違っとったかもわかりません。
叱るときにね、お兄ちゃんはこんなにできるのにと、比較して叱るんですね。その朝ちょっとした事件が起こりまして、ナイフを買うお金をもらいそこねたんですね。
徳永先生は、子供たちを全部校庭に出すんですね。取ったと思った子の机の中を見たら、ナイフがあるんですね。
それを知ったらすぐに学校の裏門からお店に走る。それと同じものを買ってきて、取られた子の机の中に入れておくんですね。子供たちを教室に入れるでしょ。
「君、もう一度見てみよ。」
「先生ありました。」
むやみやたらに人の心を疑うんじゃないという教育をなさるんですね。取った子は涙をいっぱいためて、じっと先生の顔見つめておったが、徳永先生、何も言わんかったそうですね。
その子は特攻隊になるんですね。戦争中のことです。飛行機に爆弾を積んでアメリカの戦艦に突っ込むんです。特攻へ出る人はね、全部遺書を書くんだよ。
その遺書はお父さんお母さんあてが大方でしょ。たった一枚ね、徳永先生あての遺書があるんです。そのナイフの少年なんです。
「先生有難うございます。私はあのナイフの事件以来、徳永先生のような人生を目指すようになりました。私の一生は徳永先生に出会ったことが最高の喜びです。私は明日お国のために飛びたって行きますが、最後に徳永先生に遺書を書かせていただきます」…(後略)
(出展:「ハガキ道に生きる」著者:坂田道信)