「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」
友人、香取貴信さん
より泣ける3つのエピソードが送られてきた。
師匠、そして僕の敬愛する同志の皆さんへ
香取です。僕の友人から贈られてきた記事です。
泣きます。そして僕は何て幸せで、そして僕らにはこんなにも目指すべき先輩がいたんだろうと感謝したくなりました。リーダーとは、こういう先生のことを言うんだと思います。僕もこんな立派な人間になりたいって思いました。一緒に泣きましょう!!
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エピソード1
「お母さん、ぼくが生まれてごめんなさい」
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今から六年前の平成十四年四月、石川県のある美術館でボランティアをしていた高崎千賀子さんという方が「母への感謝を綴った詩に涙」というタイトルの記事を産経新聞に投稿しました。
この記事が誌面で紹介されると新聞社には大きな反響が届きました。
その投稿内容とは…
『「美術館なんて趣味に合わないし、書道なんてつまらない…」
という女子高生の一団の言葉が、美術館でボランティア監視員をしていた私の耳に入り、思わず口にしてました。
「あそこにお母さんのことを書いた書があるの。お願いだからあの作品だけは読んでいって」と…。女子高生たちは不承不承、私の指した 書を鑑賞しました。
すると一人がすすり泣き、そこにいた生徒全員が耐え切れずに、泣き出したのです。その書は生まれたときから母に抱かれ背負われてきた脳性マヒの人が、世間の目を払いのけて育ててくださった、強いお母さんへの感謝の気持ちを綴った詩でした。
「今の健康と幸福を忘れていました」
と高校生たちは話し、引率の先生方の目もうるんでいました』
この詩の作者は山田康文くん。生まれた時から全身が不自由で書くことも話すことも出来ません。
康文くんは一九六〇年奈良県桜井市に生まれました。生後一二日目からの発熱が止まらず黄疸も出てきました。乳首を吸う力がない康文くん。異常に気づいたお母さんは奈良県立医科大学を訪ねました。
精密検査の結果は脳性マヒ…。
なんとかしたい。お母さんの京子さんは万一の可能性を頼りに数々の病院を廻り、ハリ、指圧、それから考えられる限りのあらゆる治療法を行ってみました。
しかし、康文くんの症状が良くなることはついになかったため、お母さんは康文くんと一緒に死ぬことを考えました。
「いっそのこと…」
それでも、最後に、生きる希望を持つことができたのは家族の支えと康文くんの生きようとする気持ちが感じられたことでした。
そんな中、養護学校の向野幾代先生が、康文君の気持ちをなんとか表現できないかと心を砕いてくれました。そして、ようやくたどり着いた方法は「投げかける言葉」が、康文くんの「いいたい言葉」の場合はウインクでイエス、ノーの時は康文くんが舌を出すというもの。
出だしの「ごめんなさいね おかあさん」だけで1ヶ月かかったといいます。このような気の遠くなるような作業を経て、この詩は生まれました。そしてその2ヶ月後、康文くんは亡くなってしまいました。
それでも、この詩を届けられた事でお母さんは随分と慰められ、強く生きていく希望をもったとのことです。
ごめんなさいね おかあさん
ごめんなさいね おかあさん
ぼくが生まれて ごめんなさい
ぼくを背負う かあさんの
細いうなじに ぼくはいう
ぼくさえ 生まれなかったら
かあさんの しらがもなかったろうね
大きくなった このぼくを
背負って歩く 悲しさも
「かたわな子だね」 とふりかえる
つめたい視線に 泣くことも
ぼくさえ 生まれなかったら
私の息子よ ゆるしてね
わたしのむすこよ ゆるしてね
このかあさんを ゆるしておくれ
お前が 脳性マヒと知ったとき
ああごめんなさいと 泣きました
いっぱいいっぱい 泣きました
いつまでたっても 歩けない
お前を背負って歩くとき
肩にくいこむ重さより
「歩きたかろうね」と 母心
“重くはない”と聞いている
あなたの心が せつなくて
わたしの息子よ ありがとう
ありがとう 息子よ
あなたのすがたを見守って
お母さんは 生きていく
悲しいまでの がんばりと
人をいたわるほほえみの
その笑顔で 生きている
脳性マヒの わが息子
そこに あなたがいるかぎり
ありがとう おかあさん
ありがとう おかあさん
おかあさんが いるかぎり
ぼくは生きていくのです
脳性マヒを 生きていく
やさしさこそが 大切で
悲しさこそが 美しい
そんな 人の生き方を
教えてくれた おかあさん
おかあさん
あなたがそこに いるかぎり
山田康文
詩出展:「『お母さん、ぼくが生まれて ごめんなさい』 向野 幾世著」
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読者と感動を分かち合いたいので、エピソード2、3は明日に続く・・・