「メキシコの旅、最大のハプニング(2)」 | 「地球探検隊」中村隊長の公式ブログ【ビタミンT】

「メキシコの旅、最大のハプニング(2)」

GWの「大人の修学旅行」メキシコの旅 の報告  その2(つづき)


オフィスへ到着して、オレはかりほを抱きかかえて涼しい室内へ。かりほは、ぐったりしている・・・。

「何か食べたい!」ってかりほのうわごとにマサミツが走る。スタッフからチョコバーをいくつかもらってくる。チョコを口にして、少しづつ顔色が良くなっていく。応急手当をして、そこからハイジとマサミツとオレの3人でかりほを乗せて病院へ。

病院へ到着するも、医師の姿がない。急患でプラヤデルカルメンに行っているという。「10分か15分で来るから心配しなくていい。」と、言われる。ところが、ここはメキシコ。30分待っても医師が現れない。気の遠くなるような長い待ち時間、オレはかりほのアタマをタオルで押さえ、一刻も早い医師の到着を祈るしかできない。何も出来ない自分にもどかしさを感じていた。40分ほど経って医師が到着。

後頭部を素早く消毒をして麻酔を数カ所打って6針を縫う。その間、オレとマサミツは糸が髪の毛と絡まないように髪の毛を押さえてヘルプする。ほとんど看護助士。ハイジは海外生活の経験を活かして、医師に的確に要点を報告して通訳する。

そんな姿に、医師が「彼女の父か?」とオレに問い、ハイジには「お母さん?それともお姉さん?」そして、なぜかマサミツには「高校生?(笑)」

マサミツは「28歳です。彼女は僕の妻です」(なんでやねん?)

ここに疑似家族が誕生した。といってもオレの気持ちは父親そのもの。お産のシーンのようにかりほの手を握って、「大丈夫!泣きたかったら泣いてもいいぞ・・・」なんて話しかけてる。このとき4人が本物の家族以上に心と心で支え合って、特別な絆がうまれたように感じた。

かりほの意識がはっきりしてきてハイジと冗談を言い合ってる姿に、本当にホッとした。ハイジとマサミツがいてくれて本当に助かった。かりほが周りを気遣うひとこと。「私でよかった。バイクでよく事故ってたから、転倒や怪我は慣れてるから・・・ちょっと調子に乗りすぎちゃった・・・」

どうやら、ハメを外しすぎて手すりに通常かかる負荷以上の負荷をかけてしまったようだ。それにしても、溶接部分が折れるとは・・・。

最後に脳の障害がないかどうか瞳孔や耳をチェックして医師が言った。「脳に異常はない。でもお酒は飲まないように。それ以外は通常通りシャンプーもしていいし、海に入っても大丈夫です。」(本当?確かに美しくてきれいな海だけど、それはちょっと・・・。)

治療が終わると仲間たちが「よく頑張ったね!」と拍手と笑顔でかりほを迎える。精神的ダメージを受けたはずのみんなが、かりほの気持ちを察して温かく迎えている。隊員たちの心遣いに感謝。

6針を耐えたかりほが、うっすらと初めて涙ぐむ。ホッと安堵して、みんなに感動したオレも涙がでてしまった・・・。

この仲間と旅をしてよかった。みんなに出会えて良かった。もたひとつ、オレが成長するきっかけを与えてくれた。「ありがとう!みんな」。


参加前にウエーバーに署名する。「何が起きても自己責任であることを理解し、第三者からの抗議もありません。」という内容。スカイダイビング、ATVなど、ほとんどのオプショナル・アクティビティには、必ず署名するものだが、署名するまでもなく、隊員たちは多くのことを理解していた。旅には共通の危機感は必要だと思う。旅に「絶対に安全」はない。



    「これだけは起こってほしくない」

     ということがその人に起こって、

     それを通り抜けた時に、

     人は一回りも二回りも

     大きくなるように思います

       鈴木秀子『致知』 2004年9月号


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