第二十九話 | 遺書日記「第4樂章」

第二十九話

僕が旅人になったのは“見送る側”になりたくなかったからだ それなのにたくさんの人を見送ってきてしまった 誰かを見送るより見送られる方が遥かに楽だと僕は思う 誰かにさよならを言われ、あるいは言われないまま去っていかれるのはもう耐えられないと思った日 僕は旅人になった… 誰かといる喜びを知ってしまえば孤独が辛く淋しくなる 最初から孤独ならいつも平気でいられる そして 悪あがきを繰り返した末…結局また見送るのだ…