慢性骨髄性白血病(CML)については、本ブログにおいて、イマチニブ等のチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)による治療や、分子遺伝学的な完全奏功に達した場合のTKIの中止(断薬)などについて触れてきました。ただ、これらのCMLの治療方法やその断薬に関する新しい文献は専門家向けに書かれたものが多く、一般の患者さんにはわかりにくいという問題がありました。そこで色々調べていたところ、医師向けの資料であって、決して易しく書かれたものではないのですが、2021年2月9日にTCCSG(東京小児がん研究グループ)で報告された石川貴大先生、嶋晴子先生のパワポ資料「慢性骨髄性白血病(CML)」があり、このパワポ資料がごく最近までの新しいデータや文献を使っているほか、わかりやすい図表が多く、小児だけでなく成人の場合も含めたCMLに関する勉強用の資料として使えるのではないかと思いました。前置きが長くなりましたが、今日は、このパワポ資料にリンクをしたいと思います。

 

 ただ、なぜかこの資料に直リンクはできないために、以下のグーグルの検索画面で上の方に出てくる「TCCSG勉強会 慢性骨髄性白血病(CML)」のところをクリックして、PDF文書を見て頂ければと思います。個人的な感想ですが、これを見て初めてCMLの病態やTKIの作用機序について素人なりにわかった部分が多くありました。

 

 TCCSG勉強会 慢性骨髄性白血病

 

 

追記-成人の慢性骨髄性白血病とそのTKIによる治療に関する一般向けのわかりやすい解説として、3年前のものなので若干古いところがあるものですが、本ブログの記事慢性骨髄性白血病に対する最新の治験と治療動向等に関する一般向け記事についてでリンクした次の二つの記事があります。上記のTCCSG勉強会の資料は、主として小児の慢性骨髄性白血病を念頭に置いたものであり、また、医師向けのものであることから、こちらの記事の方を先に読んだ方がわかりやすいと思うので、前後して申し訳ないのですが、以下に、この二つの記事をリンクします。

 

 大橋一輝監修(取材・文:町口充) 慢性骨髄性白血病(CML) 早期に寛解導入で治癒を目指す最新治療 2018.9

 

 八倉巻尚子「“無治療寛解”が目標になりつつある慢性骨髄性白血病」 がんなびReport, 2018/10/16