再発・難治性の白血病に対しては、欧米ではHLA型半合致移植(ハプロ移植)による治療が主流となっているのに対し、日本では臍帯血移植による治療が多く行われ、欧米に比べて良好な成績を挙げていることはよく知られているところです。本ブログにおいても、2021年の記事である、内田直之先生による臍帯血移植の現状報告と将来展望について治療抵抗性急性骨髄性白血病に対するさい帯血移植の相対的有効性を示した研究についてなどにより、骨髄移植や末梢血幹細胞移植に匹敵する、あるいは再発難治性白血病に対しては相対的に良好な全生存率を示すようになった、臍帯血移植による治療の有効性について記事を書いてきました。

 

 そこで、今日は、約1年前に日本造血・免疫細胞療法学会雑誌に掲載されたものですが、現在虎ノ門病院の内田直之血液内科部長の下でさい帯血移植の臨床の最前線に立っておられる西田彩先生の「臍帯血移植と維持療法で再発ハイリスク白血病に挑む」という論文をリンクしたいと思います。学術論文なので、素人には難しい部分も多いのですが、白血病の患者さんの方からすれば大筋の部分は決して理解できないものではなく、西田先生の臍帯血移植にかける意気込みが滲み出ているような本文の叙述によって、多くの患者さんの方に勇気と希望を与えるものとなっていると思います。

 

 

 西田彩「臍帯血移植と維持療法で再発ハイリスク白血病に挑む」日本造血・免疫細胞療法学会雑誌14巻2号91-96頁 (2025)(https://www.jstage.jst.go.jp/article/tct/14/2/14_25-003/_pdf/-char/ja)