現在、新型コロナウイルスによる感染症は、東京等の大都市圏を中心に止まるところを知らない勢いで拡大しており、白血病・骨髄異形成症候群等で治療中ないし一応治療を終えている患者さんの方にとって大きな脅威となっております(白血病にかかった経験のある子どもと家族の方の不安を示すものとして、山陽新聞2020年3月28日「感染症に危機感抱く白血病経験者 重症化のおそれ、予防へ消毒徹底」を参照)。現在も病院に入院されている患者さんの方にとっても、このウイルスが特に院内感染しやすいことによって大きな恐怖となっていることはもちろんですが、新型コロナウイルスによる感染症が発生している地域の病院に通院治療中の患者さんにとっても、免疫力が低下していることなどから、大変な不安を抱えておられると思います。そのような中で、一週間ほど前のことになりますが、悪性リンパ腫の患者さん及びその家族の方の全国患者団体であるグループ・ネクサス・ジャパンによって、通院中の患者さんの方はどのようなことに注意して過ごせばよいのかについて書かれた記事が発表されています。リンパ腫以外の血液腫瘍の患者さんに対しても、ここに書かれたことと基本的に同じことがあてはまり、参考になるところが多いと思いますので、これについてリンクします。

 血液腫瘍の患者さんのための新型コロナウイルス感染症対策(2020年3月26日版) 佐久医療センター血液内科 森勇一