少し前の11月24日のことになりますが、日本経済新聞に、急性白血病に対して「手術なし」(これは、急性白血病を造血幹細胞移植をせずに化学療法だけで治療したことを指すようですが、必ずしも明確でありません。)で薬による治療が行われた症例が2017年4月~2018年3月までの期間に50件を超える病院の一覧表を示した上で、この期間の「手術なし」の症例数の多かった広島赤十字・原爆病院における治療方法などについて取材した記事が出ているので、今日は、これについてリンクします。
日本経済新聞2019年11月24日「日経実力病院調査 急性白血病、新薬・移植も広がる」
この記事についてはよくわからない部分が多くあり、また、急性白血病や骨髄異形成症候群に対して根治するための治療法である造血幹細胞移植に関して、さい帯血移植で先端を走る虎ノ門病院や、ハプロ移植で有名な兵庫医大病院が出ていないことなど、「実力病院」といっても、急性白血病の治療の一面を捉えたものにすぎないことに留意する必要があります。ちなみに、造血幹細胞移植を行っている病院に関しては、日本造血幹細胞移植データセンターの平成30年度全国調査報告書サイトにある2017年に実施された移植の診療科別報告件数において、病院と移植の種類ごとの件数が出ており、これらのデータによって補う必要があると思います。
しかし、この日本経済新聞の記事は、日本における急性白血病の治療の一面について重要な新しい情報を提供していることは間違いがないと思われるので、リンクだけでもしておきます。