今日は、またまた専門家向けの論文で素人の私にはわからないところも多いものですが、同種造血幹細胞移植の諸類型(大きく分けると、血縁者間移植、非血縁者間移植、非血縁者間さい帯血移植)におけるHLA型の適合度が移植成績に及ぼす影響に関する調査研究をまとめた、京都大学大学院医学研究科、血液・腫瘍内科学の諫田淳也先生が書かれた以下の論文にまずリンクします。
諫田淳也「同種造血幹細胞移植におけるHLA適合度と移植成績」日本組織適合性学会誌25巻2号112頁(2018)
また、この論文の主題に関連して、著者自身が上記の問題を研究テーマとするに至った経緯やこの問題に関する現在の研究の状況について、一般の人にも理解しやすい言葉で語っている以下のHematopaseo誌に掲載された記事が公開されています。この記事は、HLA適合度と移植成績の関連に関して参考になるし、移植を受けた一人の白血病患者として大変勇気づけられるところがあったので、これもリンクします。
諫田淳也「移植ソースの拡大、GVHD予防法の進歩に応じてHLA適合度と移植成績の関連を多面的に解析(前編)」Hematopaseo 2019.01.10
諫田淳也「移植ソースの拡大、GVHD予防法の進歩に応じてHLA適合度と移植成績の関連を多面的に解析(後編)」Hematopaseo 2019.01.17
なお、上記の記事で言及されている、成人単一さい帯血移植の予後予測因子に関する日欧共同研究については、8月14日に英文の学術誌であるLeukemiaで概要のみですが無料で公開され(Junya Kanda et al., "Prognostic Factors for adult single cord blood transplantation among European and Japanese Populations: the Eurocord/ALWP and JSHCT/JDCHCT collaborative study" Leukemia 2019)、京都大学のプレスリリース成人単一臍帯血移植における予後予測因子を解明-初の日欧国際共同研究-でも要約が示されていて、参考になります。