4か月ほど前に明らかとなっていたことに関する情報の後追いになってしまって申し訳ないのですが、日本造血細胞移植学会の作成、公表している一連のガイドラインのうち、2014年3月に第3版として公表されていたGVHDのガイドラインが、2018年4月に現在の知見や海外における動向を反映するように改訂され、GVHDガイドライン第4版として公表されています。このガイドラインは、医師向けの専門的なものですが、一般の方でも専門的な部分を除いてある程度は理解でき、移植後の患者にとって最大の関心事の一つであるGVHDに関する権威ある診断、予防、治療等のガイドラインとして参考になるので、これを掲載する事にします。
また、この2018年のGVHDガイドラインの改訂に伴う形で、日本造血細胞移植学会のサイトの「患者さんの情報」と題する部分に、以下のように、急性GVHD及び慢性GVHDに関する一般の人にも理解できるごく簡単な説明がアップされています。
特に、慢性GVHDについては、自分も含めて移植を受けて退院されている方の大きな関心事ですが、これについては、前に紹介したいくつかのネットで読める論文があるので、改めて前に挙げた論文にもリンクしておきます。
稲本賢弘「移植後長期フォローアップと慢性GVHD」日本造血細胞移植学会雑誌6巻2号(2017)
稲本賢弘・松岡賢市「学会総会シンポジウム報告:慢性GVHDの現状と未来」日本造血細胞移植学会雑誌7巻2号(2018)
それから、これは専門的過ぎてほとんど理解できないところがあるものですが、将来有望なGVHDの治療方法としてJAK阻害剤(具体的にはluxolutinibが効果的であることを示唆するものとして、以下の論文もあります。
豊嶋崇徳「JAK阻害剤を用いたGVHDの治療」日本造血細胞移植学会雑誌6巻4号(2017)