義弟が長く付き合ってきた病気のため
この世を去った。
家族で通夜に参列した。
4月とは言ってもまだまだ寒い日だった。
通夜の会場に入り座っていると
私たちの後ろの席に
年配の女性が二人並んで座った。
通夜の席なので
私たちは小声で話したりしていたのだが
その二人はそんなこと気にするようなことなく
「外は寒いし、ここも寒いわぁ。暖房はいってるのかい。」
「寒いから(コート)脱がなくていいよね。」
と話していた。
通夜が始まって、
お経が唱えられ少し経ったとき
携帯の着信音楽が鳴った。
あーあ
始まる前に司会の人が
携帯の電源を、と言ってたのに。
どこだ![]()
「ちょっと携帯なってるよ切りなさいよ。」
流石に小声での話し声が後ろからした。
あの二人だ。
「鞄から出したら響くもの。
奥に突っ込むわ。」
ごそごそした気配のあと
音は遠くになったが(鞄の奥になったから)
音はしている。
「ちょっとヤッパリ切りなさいよ、まだ鳴ってるよ。」
「いいっていいって。
出ないと思ったら向こうから切るって。」
読経の合間に響く携帯音楽。
しばらく経ってやっと
携帯の呼び出し音楽は止まった。
「ほらね。」
読経のあと
お坊さんからの、
亡くなってから
四十九日までの亡くなったかたがどうなるか
また私たちの過ごし方は、と言うようなお話があった。
お話が終わり
お坊さんが退場した途端
後ろのその女性が
「何言ってんだか全然わかんなかったわ。」
と言った。
思わず吹き出しそうになるのを必死で押さえた。
お通夜の席の
いつもと違った出来事だった。
いろんな人が居るもんだ

