走行500km毎に清掃だって?
ネットを調べると、そんな頻度でチェーン清掃という記事がある。いやいやいや、そもそもドライブ・チェーンは消耗品でしょ。チェーンの油切れは、錆びて性能が落ちるから論外だけれど、高い頻度で清掃する必要があるのか?家を頻繁に掃除したら、掃除用洗剤が売れる。そういう販売促進のための煽り記事ですか?
さて、NAPSでオイル交換したら「チェーン汚い」と指摘されたし、ルブを塗布してもチェーン音が少し気になるので、清掃することにしました。
清掃の準備
チェーンをよく見ると・・・、確かに汚いわ、これ。
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/125s
そーじしよう、そうしよう。
掃除道具
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/1000s
ドライブ・チェーンの清掃に必要なものは、上の写真、左から清掃ブラシ、チェーン・ルブ、チェーン・クリーナー、(ペーパー・)ウエスだけです。布のウエスは勧めません。バンバン拭いて捨てられる紙がお気楽でオススメです。
Vツインマグナちゃんにはセンター・スタンドがないので、前後のスタンドを使います。
フロント・スタンド
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/160s
リア・スタンド
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/250s
リア・スタンドだけでも清掃できますが、スタンドを立てる時に手伝ってくれる人がいないと危険です。フロント・スタンドで単車を直立させて固定し、リア・スタンドで持ち上げる。これなら1人でもできます。
【参考記事】
→ 一人で単車をメンテするなら、フロント・スタンドが便利(Vツインマグナ250)
→ 単車(自動二輪)のドライブチェーン調整(Vツインマグナ250)
汚れの飛散防止
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/320s
使い捨てのペーパー・ウエスを使って、タイヤやホイールに落とした汚れが飛び散らないようにします。
清掃と潤滑
チェーン・クリーナーを吹きかけ、ブラシで優しく汚れを落とし、ペーパー・ウエスで汚れとクリーナーを拭き取ります。
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4, 1/125s
チェーン・クリーナーは、必ずシール・チェーンに対応したクリーナーを使ってください。パーツ・クリーナーを使うなんて論外。CRC556をベアリングに吹き付けるようなものです。封入されたグリスをダメにするので、シール・チェーンに対応したクリーナーを使いましょう。
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4.5, 1/125s
チェーンの清掃が終わったら、チェーン・ルブを塗布し、余分な油をウエスで拭き取ります。なお、チェーン・ルブの「ルブ」は、ルブリカント (lubricant: 潤滑油)の略です。ルブを塗布したら、一晩放置して油を染み渡らせて落ち着かせましょう。塗布して直ぐに走ると、慣性(遠心力ではありません)(注)で周囲に撒き散らして無駄にします。
メッキチェーンはメンテに貢献?
清掃でチェーンがピカピカになりました。音も少し静かになった気がしますが、誤差の範囲というか、プラセボかな。
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO100, f4.5, 1/320s
そんなことより、サンスター製のメッキチェーンにしたことが、清掃意欲に結びついていると思います。メッキ故に汚れが目立つし、清掃すればピカピカして綺麗。・・・俺はカラスか。
注: 遠心力
中学校の理科で習った通り、「遠心力」は幻想です。あるのは「向心力」と「慣性の法則」です。石を手に持ってぐるぐる回し、頭の上の頂点で放したとします。遠心力が存在するのであれば、石は上方に向かって飛んで行くはずです。しかし、実際には真横に飛んでいきます。頂点にある瞬間、石は真横に向かって進んでいます。手を離したら、その運動が保存される。すなわち慣性の法則です。油がスプロケットの生み出す向心力に付いていけず、剥がれて慣性力で飛び散ります。