国道16号線を使って横須賀へ入ると、北から順に追浜(浦郷)、船越、田浦、長浦、吉倉、逸見、汐入を通って京急「横須賀中央駅」がある中心街に到達します。そこでいつも疑問に思っていたのが、京急の「京急田浦駅」とJR横須賀線の「田浦駅」が約2kmも離れていること。京急田浦駅は船越町、田浦駅は長浦町との境界に近い田浦町1丁目にあります。

  • 明治22年(1889年) 浦郷村、船越新田、田浦村、長浦村が合併し「浦郷村」発足
  • 明治37年(1904年) 官営鉄道「田浦駅」が浦郷村大字田浦に開業
  • 大正3年(1914年) 浦郷村が町制に移行し「田浦町」発足
  • 昭和5年(1930年) 湘南鉄道(後に京急と合併)「湘南田浦駅」が田浦町大字船越に開業
  • 昭和8年(1933年) 田浦町が横須賀市と合併し、横須賀市に併合
 
つまり、現JR田浦駅は浦郷村大字田浦(旧田浦村)にできたから「田浦駅」、現京急田浦駅は田浦町に出来たので「京急田浦駅」となったようです。歴史のタラレバとしては、JR田浦駅が「浦郷駅」、京急田浦が「船越駅」になっていたかもしれません。
なお、田浦町時代の町役場は、現在の横須賀市船越町にひっそりと残されています。
 
 
旧田浦町役場への坂道
旧田浦町役場
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO200, f3.2, 1/1000s
 
旧田浦町役場
旧田浦町役場
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO200, f3.2, 1/250s
 
旧田浦町役場
Nikon D5500 + SIGMA製30mm単焦点、ISO200, f3.2, 1/640s
 
大正最後の年に当たる大正15年(1925年)築とのこと。放置されたお化け屋敷状態になっていて、勿体無い気分になります。