原動機付自転車というものを舐めていました。
タコメーターを取付けようと回路を調べたら、驚愕の事実が。
- ヒューズボックスがない。
- フロントランプもテールランプも交流。
- ヒューズは、バッテリー直結の1箇所1個のみ。
まさか、ここまで安上がりな作りだなんて・・・。
そんな訳で、適当に電源を拝借してメーターを取付けることを断念。真っ当に、イグニッション連動回路を増設することにしました。当面、タコメーター以外に取り付けるものはないけれど、ナビ代わりにスマホを使うため、電源用USBを取付ける可能性は考えられるので。
回路の追加は難しくなく、リレーを追加して、イグニッション・オンで電気が通る配線をスイッチにし、バッテリーからの回路が開かれるようにするだけです。電装品を取り付けるとき、上の図の赤い矢印にプラス、黒の矢印にマイナスに取り付ければ、他の回路にほとんど迷惑をかけることなく、イグニッションと連動して動作してくれます。
1. 電源とアース
車体右側、黄丸で囲まれた六角ボルトを外してカバーを取ると、バッテリーが表れます。
配線をいじる前に、まずはバッテリーを外します。余計なトラブルを招かないため、必ず最初に外しましょう。
電源は、バッテリーのカプラーについているヒューズから拝借します。向かって左側のヒューズが主電源にして唯一のヒューズ。右のヒューズは予備です。
取り出しには、ヒューズ用の電源取り出し部品を使います。本当は、バッテリーの端子とか、アクセサリー用端子から取り出したいけれど、前者はカプラーが邪魔で無理、後者はない・・・。
バッテリーの奥に、ボディーアース用の10mmボルトがあります。ここに、アース用配線を留めます。
2. イグニッション連動スイッチ
次に、リレーにイグニッションと連動する回線を接続し、スイッチに使います。ボディー右側のタンク下、メッキされたケースの六角ボルト2本を外すと、電装回路が収められています。
ホンダのバイクは、黒系がイグニッション連動のプラスです。黒系の配線を調べたところ、イグニッションと連動する線は3本ありました。
右上のカプラーの右側、左上のカプラーの一番下がイグニッションと連動して通電しますが、どちらもCDIに繋がる回路のため使いません。下右側の大きな丸はスピードメーター用の回路で、真ん中の黒がイグニッションと連動するプラス線です。ホンダのバイクは緑がアースなので、おそらく黄色は速度警告灯の配線でしょう。
余談ですが、上側の丸の間に、白、青、緑のフロントライト用の配線があります。「ヒューズボックスがないなら、この配線のギボシを利用しよう」と思っていたのに、まさかの交流。テールランプのオレンジ線も調べてみたら、やはり交流。まったくもって当てが外れた次第です。
普段、僕は割込み端子を使いません。基本、線を直結してハンダ付け+熱収縮テープで保護。ギボシや平型端子を使う時でも、圧着なんて信用しない。必ず圧着部分にもハンダを盛ります。だが、ココを切断して再接続するには線の余裕がなさ過ぎる。仕方なく、割込みを使いました。
3. リレー接続
あとは、それぞれの線をリレーにつなぐだけです。
使用したエーモン製リレーの場合、電源を赤、アースを黒、スイッチ線を青につなぐことで、黄色からイグニッション連動のプラス電気を取り出すことができます。黄色線からプラスを取る時は、ヒューズホルダーを使って漏電対策を忘れずに。
4. ウマシカ情報を除外する簡単な方法
ネットには色々な情報があふれていますが、信用度はピンキリ。車やバイクの配線をいじるなら、ヒューズを使っていない情報は無視しましょう。安全を無視した情報と断じて間違いありません。ハンダ付けに言及していない情報も怪しんだ方がいいですね。結線の基本は、配線だろうが基盤だろうがハンダ。無責任で適当な素人情報に、命を預けちゃいけないよ。