報道が静かになってきたので、個人的な見解を書いてみます。

誰も「摂政」について語らないことが不思議でならないから。

 

日本国憲法では、天皇は世襲と定められています。

 

日本国憲法第2条

皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。

 

しかし、憲法と皇室典範には摂政が規定されています。

 

日本国憲法第5条

皇室典範の定めるところにより摂政を置くときは、摂政は、天皇の名でその国事に関する行為を行ふ。(以下、略。)。

 

皇室典範第16条

天皇が成年に達しないときは、摂政を置く。

2 天皇が、精神若しくは身体の重患又は重大な事故により、国事に関する行為をみずからすることができないときは、皇室会議の議により、摂政を置く。

 

摂政とは、陛下の名代として国事行為を行う立場であり、皇位継承者が担います。

陛下が国事行為に支障があるとお考えであれば、摂政を置けばいいだけです。

問題となるのは、皇室典範の規定では、摂政を置くことができるのが天皇が未成年又は精神脆弱やひん死の重傷などの場合に限られていることだけです。
 

憲法を改正して生前退位を規定するなんて超困難、つか無理。

だから、国会で改正できる皇室典範を改正して、摂政の要件を緩和すればいい。

陛下、生前退位されなくとも、国事行為を滞りなく執り行う手立てはあります。

 

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さて、ついでだから皇室用語について。

陛下の外出は、「行幸」(ぎょうこう)と言います。

複数の箇所を回られる場合は「巡幸」(じゅんこう)。

出先からお戻りになられることを「還幸」(かんこう)と言います。

同様に、皇后、皇太后、皇太子又は皇太子の外出は「行啓」(ぎょうけい)、「巡啓」(じゅんけい)、「還啓」(かんけい)。

それ以外の皇族の外出は、「御成り」(おなり)、「ご帰還」(ごきかん)。

日本のあちこちに「御幸通り」とか「御成り商店街」なんてありますよね?

皇族の訪問にちなんで付けられた名称なんですよ。(^^)