第9 | 急行越前のブログ

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日々の生活で感じた事や趣味の事を書き綴っています。
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冬がやって来た。


この季節になると、日本各地で第9が演奏される。ベートーベンは全く予想だにしなかっただろうけれど、この極東の地で年末に第9ブームがやってくる。クリスマスと並ぶくらいの、年末の2大イベントである。

私の中では、ベートーベンの交響曲の中で、最も優先順位が低い曲なのだが、それでもコンサートで3回位聴いている。しかも、全て年末にである。

日本以外の国の人にとっては、非常に奇異な現象に映るのではないだろうか。なぜ、日本人は年末に集中して第9を聞くのか?なぜ、日本中のオーケストラがこの時期になると第9を演奏するのか?しかし、この風習のおかげで、ベートーベンは相当得していると思う。日本でのベートーベンの第9の知名度は非常に高い。

そして、日本中のオーケストラが、普通に第9を弾きこなす。これは、海外のオーケストラにとっては驚きの事実だと思う。こんな難曲を、涼しい顔で弾いてしまうオーケストラ。さらに、若手の指揮者でも、普通に第9を振る。海外に行って、普通に第9を指揮する日本人指揮者は、それだけで驚きと尊敬に値する。普通、巨匠級の指揮者でもない限り、相当勉強しないと第9は振れないだろう。

かつて、オーケストラの団員が正月のもち代を稼ぐ為に始めたという、第9の公演。日本独自の風習が、日本独自の音楽文化を作り上げてきた。今は、もち代を稼ぐ目的で第9をやっているオーケストラは無いだろうが、経営状態が厳しいのは変わりないと思う。

そんな状況下で頑張るオーケストラの人々のためにも、是非、多くの人がコンサートに足を運んでもらいたい。

そして、日本中のオーケストラが豊かになった時、本当の意味で日本が豊かになった時であると思う。