♞♘ | EXO's World 。… .:*:・'°☆

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カメ更新ですが気長によろしくお願いします




今日も彼は傷だらけ


小さいそれは警戒した瞳を見上げ


鋭い牙を向けて


じろりと睨みつけてくる




だけど



俺はちっともこわくない



だって



知ってるんだ




その傷の意味も



君の警戒心剥き出しの理由(わけ)も










「大丈夫だからおいで、ベク」


小さな小さな彼は


実は自分と同じ小さなものを守る


小さなナイトー騎士ー



「おい!お前は俺の飼い主じゃねぇだろ!そんな風に俺を呼ぶんじゃねぇ!」

「ベクが逃げるからでしょ」



薬を手に近づく俺から逃げるキミ


本当は痛いのが苦手なキミ


それでも堪えて飛び出すんでしょ



「少しだけだから大人しくして」

「いい!自分でやる!」

「この間同じこと言ってやらなくて傷口化膿させたのはだれかな?」

「・・・・・さぁね、そこらのノラ猫のこと?」



とぼけた顔するキミがなんだかおかしくて


ふっと吹き出す



するとベクが笑ってくれた


優しくて暖かい瞳で


ふにゃりと笑ってくれた



「やっと笑ったな、バカニョル」



満足そうな明るい声に


今度は嬉しくて目が熱くなってきた




「ベクだって・・・・・・やっと笑ってくれた」



ボロボロ涙が止まらなくて


そんな俺にベクは近づくと


優しくぺろりと撫でてくれる



「チャニョルがいちばん苦しんでることも頑張ってることも知ってる。だから、俺がお前を守ってやる」


スリスリと顔を俺に擦り付けるベクに

俺も擦り寄る



「ありがとう、ベク。大好き」









「あ、またベッキョンがチャニョルにくっ付いて寝てる」

「ほんと、こいつら仲良しだよな」

「チャニョルが事故にあって以来だよね」


久しぶりにピクニックに外に出てまったりしてたあの日。ボールで遊んでいたチャニョルが道路へ転がって行ったボールを追いかけて飛び出してしまい、車に跳ねられてしまった。


幸い命に別状はなかったけど、下半身を粉砕骨折してしまった。


あれ以来リハビリに苦しむ日々のチャニョル。それを苦しそうに見守るベッキョン。


大の仲良しの相棒が自分と同じように走り回れないことに元気をなくしてしまった。


けれど、ふと気づくとベッキョンは一日中何かに警戒するようになり、チャニョルはそんなベッキョンを気にかけていた。


そして、たまに気づいた時には"ふたり"して仲良くくっついて寝ている。



「ギョンス。俺たちの猫はどうやらパートナーを支え合えるくらい強いみたいだね」

「そうだね。僕らもふたりに見習ってこの子たちも支えていこうね。ジョンイナ」



僕たちの可愛いナイトー仔猫ーたち







End....