side C
「俺も。チャニョルがすき!」
耳まで真っ赤にして俺に抱きつくベク。
もう、ほんとに可愛すぎる!
ダメ。我慢できない!
キスしたい!
身体は正直でベクを抱き上げてキスをする。
俺のすきをいっぱい伝わるように何度も。
「幸せ!」
「ん、、俺も、ンン、」
すると、ベクは俺の顔をその綺麗な手で包むと唇を重ねてくれた。
"すき"
初めてのベクとのキスは、頭の芯が蕩けちゃうくらい幸せで。
唇から伝わる想いがどっちのかわからないくらい溶け合っていく。
ほんとは怖くもあった。
ベクが好きすぎて
重いって思われるんじゃないかって
嫌われちゃうんじゃないかって。
でも、今はそんなことない。
こんな俺でも好きだって言ってくれて、こうして俺の腕のなかにいる。
すきだよ。
これからもずっとベクだけ!
俺は君ので
君は俺の。
「なぁ、チャニョル。」
手を繋ぎながらみんなが待つ控え室へと向かう。
思ってたよりも遠くて、本番に間に合うか携帯の時計を見ながら急いだ。
「ん?」
「お前ってさ、キスするのすきなの?」
「え?」
「だって、いつも俺を起こすとき、俺にキス、するよな?」
ベクは恥ずかしいのか、もごもごと口ごもってほんのり赤くなった顔を隠すように俯く。
「知ってたの?」
「いや、その、かな?って。」
「だって、ベクの寝顔が可愛すぎんだもん。」
「だからって寝込み襲ってんじゃねーよ!」
「襲ってないよ。てか、普通のことでしょ?起きたら好きな人が隣にいるんだから、キスくらいしたくなるよ。」
思い出すだけでも口元が緩んでしまう。
薄い唇が誘うかのように艶やかで、触れるとやわらかくて、ベクの寝息がふっとかかるとふわふわした気分になる。
俺からキスしてるのに、まだ夢の中にいるかのような錯覚がする。
「それはつき合ってからやることだろ!」
う" う……
怒られた。
あれ?
てことは…………
「なら、これからはキスしてもいいってことだよね?」
「はぁあああ?!////////////」
だよね?だよね!
俺たちはもうつき合ってんだし、キスしても怒られないもんね!
うふふ♪
ばちん!
「痛あい!」
照れるベクに思いっきり腕を叩かれた。
「バーーカ!////////」
ベクはイーッと歯を剥き出して走って行ってしまった。
なんで??!
ダメなの??!
ベクを追いかけて廊下を走る。
ベクは俺から逃げる。
「ベクーーーーー!」
「うるさい!来るな!」
「こら!廊下を走んないの!」
途中スタッフさんに怒られるけど、お構いなしに逃げるベクを捕まえる。
これからも恥ずかしくて逃げだす君を
捕まえないとね。
Never end ______________________________
最後まで読んでくださりありがとうございました!♪ヽ(´▽`)/