平成22年11月17日(水) くもり




未公開会社でもスクイーズアウトするのかぁ~。

グループ会社の整理過程で子会社の敵対的少数株主に現金を払って排除して

100%子会社化を図るスキームがあります。



この手続をスクイーズアウトといって、なかなか面白いものです。

上場会社では聞いたことがありますが、未公開会社で使うケースがありました。

結局、言うことを聞いてくれない少数株主の存在が問題なんですね。



未公開会社の場合、通常は縁故の株主なので協力的なはずですが、

IPOブームで欲に絡んだ株主もいたりして、結構厄介な状況もありますから・・・。

でも、資金がないとダメなんですけどね。



簡単な手続の流れとしては、

①会社を種類株式の発行会社にして、新たな種類株式(仮にA株式)を定款で決める。

②既発行株式に全部取得条項をつける。

③新たなA株式を既発行株式と同じ内容の株式に変更する。

④全部取得条項株式の全部取得と同時に変更後のA株式を付与する



ここでのポイントは、

全部取得条項付株式の全部取得に伴い交付する、

変更後A株式の付与割合の決め方にあります。



旧株1株式に対して、変更後A株式を0.00・・・株付与することとして、

少数株主に付与する変更後A株式が、1株未満の端株になるように設計する。

その結果、少数株主の持分は全て端株となり、現金で清算されて『ハイ、おしまい』と。



問題は、買取価格の妥当性と強行手続に対する少数株主の心理的反応ですね。

買取価格に納得せずに価格訴訟となったり、ネット書き込みなどのトラブルに要注意でしょうか。

いずれにしても有無を言わせぬ強硬措置なので副作用が怖いということでしょうか。