通常用土で栽培中だったエルサム
岩石鉢と通常用土とで比較実験中だったエルサム。実はなんと、通常用土栽培の方が子吹きし始めていた(暗)。他が初期のガチガチの岩石鉢だった頃に生育状況に差がついたことから、それらを更に新型岩石鉢に植え替えて様子を見て半年ほどになるのだが、今度はこれだけが子吹きときたわけだ。ちなみに、サイズ的には岩石鉢のものたちより一回りほど大きいだけである。巨大な親株ならともかく、この大きさでもう子吹きしているのだ。やはりダメか…(諦)。
とうわけで、これに関しては潔く結論づけて敗北宣言する。エルサムに岩石栽培は合わない。では、他のマミラリアはどうなのか。改めて自生地の写真を見回してみたのだが、それこそ千差万別であった。なにしろマミラリア自体が大きなグループなので、とんでもない岩だらけの場所に生えているものもあれば、灌木や雑草に混じって生えているものもある。おおよその傾向としては、強刺タイプや白っぽいもの、細かい刺が密に生えているものは岩だらけの場所に多いように見受けられるのだが、例外もあって一概には言えない。一応、うちにある種類の原種の自生地写真を並べてみると、こんな感じ↓だ。
(少々疑わしいが)自生状態と思われる猩々丸
綿金剛の自生状態
白星の自生状態
残念ながら、エルサムの原種であるブカレンシスの自生状態は確認できなかったのだが、実験結果から判断する限り岩石栽培向きでないことは間違いない。一方、猩々丸や綿金剛は石の多い場所に生えており、白星に至っては岩の隙間のようなとんでもない所に生えていた。なので、秋の植え替え時には残りのエルサム全てを通常用土に戻し、その他のマミラリアは引き続き経過観察することにした。ちなみに白星は、今でも元気に子吹きしているくらいだから、岩石栽培のままがいいような気がしている。
私の岩石栽培は、あくまでもまだ実験である。それぞれの多肉に有利に働かないことが分かったら、それを無視してわざわざ続けるような趣旨のものではない。栽培者として、その段階で通常用土による栽培に戻すのは当然のことだ。実は、他にもいくつか生育状況の思わしくない種類がある。それらについても、いずれ判断を下さねばなるまい。