年が明けてだいぶ経つけど、乗っていない。

正確に云うと、ほとんど乗っていない。

仕事が一般の人相手のものなので、人が休みの時は忙しい。

加えて、今週は大きな機械の搬入と設置が予定されているので、体力温存に必死だ。

こんな時に、足腰を痛めたり、風邪でも引こうものなら、大ヒンシュクは免れない。

Dscn0914_754x1024

ガレージに差し込む冬の日差しに銀ジィは惰眠をむさぼる。

           〇

冷たい空気が入り込んでいる様だけど、

日差しが思いのほか強くて、その陽気に誘われた。

きのう一日充電器に繋いでおいたにもかかわらず、

銀ジィ(81年式R100RS)は目覚めが悪い。

セルモーターが一瞬たじろぐけど、

それでも良好な始動性に助けられて

ふたつのピストンはすぐにジャブを打ち始める。

ヘルメットを付けて、グローブをはめ、

ひとしきり肩や腰を解してから、おもむろに打ち跨り、ゆっくりと走り出す。

肩を入れるようにして、RSの独特なポジションに身体を馴染ませ、

シートへ意識して体重を預ける。

軽く重心移動してリーンさせ、フロントの追従に感覚を合わせ、銀ジィと一体になる。

一体式のクランクケース全体に熱が回るまではゆっくり行く。

けれど熱が回ってからのこのエンジンは、明らかにフィーリングが変わる。

今の高性能エンジンたちの軽い廻り方とは異なる「軽やかさ」だ。

この感覚のためだけにOHVフラットツインを走らせる価値がある。

これをすべて時計仕掛けでやっていることが、さらにそれを愛惜しく感じさせる。

Dscn0909_1024x768

行くところがないので、岡崎・知立バイパスを走って行って、

豊明から伊勢湾岸道に乗って岡崎へ戻る。

刈谷ハイウェイオアシスで意味もなく休憩。

空が真っ青で、空気がピリピリと冷たかった。

外のベンチに座ってコーヒーを飲む。

少し離れて銀ジィを見ていると、

モコモコに着込んだじいさんが二人、銀ジィを囲んでベンベベンベと騒ぐ。

一人は詳しいらしく、シリンダーを指して「水平対向は振動がない」と力説する。

正確に云うとバランサーが無くても、ラバーマウントしなくても

他のレイアウトに比べて振動は少ない、だ。

今度は、若いお母さんが運転するメルセデスベンツC250が停まり

後ろから小学生くらいの男の子が降りてきた。

その子は銀ジィを見つけると駆け寄ってきて(シリンダーに触るなよ!やけどするから)

「おかーさん!ボク、大人になったらバイクが欲しい!」と叫んだ。

今どき珍しいガキだ。(でもきっとメルセデスに乗るんだろ?)

Dscn0912_768x1024

いや、そのガキの言葉を信じよう。

少年よ、オートバイは素晴らしいぞ。

きっと自分のオートバイを手に入れて、自分の道を走って行けよ!

            〇

正月明けのブログに「北海道へ行く」みたいなことを書いたら、

なんとなく自分でもその気になってきて、

5年前に行った時の地図や資料を引っ張り出しては、

あれこれと懐かしんだり思い出したり・・・

こりゃホントに行くかもな。

 

にほんブログ村 バイクブログ BMW(バイク)へブログランキング・にほんブログ村へ

にほんブログ村・バイクブログBMWに参加しています

1クリックで応援よろしくお願いします!