明日から令和、ということで、平成の31年間を振り返っている人が多い中。

みんなにとって一年は短いものですか?長いものですか?

私はこの一年、無我夢中すぎて長いも短いもよくわからなかったです。

目の前のことに夢中になっておけば色々考えなくて済む、そんな日々だったように思います。



弟の命の灯が消えて一年。

あの日の強烈な記憶に支配された一年。

正直ずっと、しんどくて、しんどくて、何も考えたくないのが本音でした。

そんな事、家族以外には特にみんなには微塵も感じさせたくなかったから、

あの日より前の自分自身のデータを身体にインストールして、何もなかったような自分を演じていたようにも思う。



言葉を発する、文字にする、それにも恐怖を抱くようになりました。

一つの言葉が誰かを傷つけやしないか、

一つの言葉で自分がいつか後悔するんじゃないか。

私が立ち止まってしまうのはバンドが立ち止まる事と同じだから、なんとか気持ちを鎮めて、言葉と戦ってきました。

毎日書いたブログはかなりのリハビリになってたなぁ。



今の私は、幸せを感じると、そのあとすうっと怖くなる。

命なんて儚い。寿命はすぐに尽きて、大切な人も、自分も、無に還る。

一瞬の無力感。

でもふっと自分に戻ってくる。

何考えてるんだ、だからこそあがいて、目の前の幸せを大切にするんだろう、って。



それはきっとマイナスなことではなくて、幸せを当たり前だと感じないために、とても大切な感情の揺れ動きなんだ。

本当はこんなのもっともっと年を重ねてから経験するべき物事だった。

まだもう少し、能天気に生きていきたかった。

でも今突然ぶつけられたこと、その意味をしっかり受け止めて感じて、いこうと思うんだ。



止まったままの弟の年齢を、来年は末の弟がこえてしまう。

10年後20年後、いい年になった3姉弟が、若いままの写真をどう見るんだろう。

きっとどんなに時間が経っても心の震えは止まない。

でもその時その時の正直な想いを、私は吐き出せる、音楽というツールがある。

そんな時はメンバー4人には少し付き合ってもらう事になるけれど、

私の想いの形を、弟の存在の証明を、していけたら嬉しい。

そして私の目の前にいるみんなに、伝えたい、守りたい、一緒にいたい、そんな気持ちを歌にし続けられたら嬉しい。



ありったけの愛をこめて。