以前なうで書いた、映画の話題を少しだけ。
好きなジャンルはホラー以外でも
サスペンス、ミステリー、アクション、パニック系、戦争、ファンタジー…等々 色々見ますね。
ただコメディや恋愛ものは殆ど見ないなぁ。
どんな内容でも、メッセージ性が強かったり、予想できない結末や展開が好きだな。

今回はその中で好きな作品を少しだけ書きます。



【黒い家】
1999年 日本 サイコ.ホラー

:原作は高志祐介さんの小説ですが、この作品は小説とも劣らず映画も好きです。
内容は、生命保険会社に勤めるサラリーマンが保険金詐欺夫婦の起こす事件に巻き込まれていくのだけれど、
その夫婦が、心のない人間=サイコパスという事に重点を置いていて、狂気的な行動が繰り返されていくわけです。
"夫婦"がサイコパスといわれているんですが、自分は妻だけのような気がする。。

身近に起こり得る恐怖という点だったり、後半の怒涛の展開も好きだけれど、自分は"何故妻がこうなってしまったか"という事を考えさせられたな。
彼女は生まれつきサイコパスだったわけではなく、家庭環境がそうさせてしまったんだと思うわけで、
後半の「どうしていけないの?」という台詞を聞いて、うん、確かに と思ってしまった。人の心を壊すのはやはり人なんだなと改めて考えさせられました。
そして何より、妻役の大竹しのぶさんが圧巻です。鳥肌が止まらなかった。


【ジェイコブス・ラダー】
1990年 アメリカ サイコ・スリラー

:聖書に出てくるヤコブの話を元に、
ベトナム帰還兵の主人公ジェイコブが夢と現実との区別がつかなくなり、悪夢の中を彷徨い恐怖の体験を描くサイコ・スリラーです。
精神的に追い詰められていく様子や見ている側も現実はどの流れなのか一瞬わからなくなるのが、見ていて"もうやめてくれ"と言いたくなる程なんだか辛くなるけれど、どこか中毒性があるように感じる。
なので二、三回は続けて見たくなりました。
実際戦争から帰還された方々は様々な後遺症が出るという話を聞くけれど、
きっとそれは当人ですら理解し難い程の苦しく辛い状態なんだろうな…。
そして"死を受け入れる"という投げ掛けに色々考えさせられた。


【エスター】
2009年 アメリカ スリラー.サスペンス

:子供を亡くした夫婦が一人の少女を養子に向かい入れ、そこからその少女を中心に奇妙な事件が始まっていくというスリラー.サスペンス。
少女の不気味さを徐々に際立たせる流れも、そして予想外な少女の正体も好きだけれど、
何より少女が何故犯行を繰り返したかという事を考えると、やはり"そうだよな"と思ってしまう。
一応同じ女性として考えてみると、耐え難いだろうな と。
結局彼女は救われなかったけれど。。
あと、正体が明かされる前からちらほらヒントが散りばめられているので、二度目も楽しめる。


【題名のない子守唄】
2007年 イタリア ミステリー

:エスターの"女性として考えたら"という繋がりでこの作品を。

これは女の映画と言われてますね。
主人公の女性が大切なモノを取り戻すために、したたかに 死に物狂いで生きてきて、漸くあと少しで……けれど…
と、そんな感じ。
作品自体は女性としての絶望を詰め込んだような、けれど同時に力強さと母性を強く感じ、けれどやはり辛い…というミステリー。
地獄の中を這ってでも生きてきた主人公の唯一の希望が打ち砕かれたり、解放されたと思っていてもそうではなかった、とか
どれだけ彼女を追い詰めればいいのだろうか、と見ていて本当に辛いし、救い所のない女性の話。
最後の最後に少しだけ救われるけれど、
見終わった後も後味は決して良くはないです。
けれど、どこまでも強く…女性の本能的な強さを感じた。

女性にお勧め、と言いたい所だけれど、
内容の好き嫌いや苦手というのがハッキリ出そうなので、
救いようのない作品を見たい女性にお勧め。
自分は好きです。
けれど、彼女の心情を考えるとあまりにも辛すぎるな。






と、思いの外長くなってしまった。
まだ書こうと思っていた作品は沢山あるのだけれど、それはまた今度にしよう。
皆もお勧めの映画や小説があったら是非教えて貰いたい。



あと、今ネットですぐ情報や口コミが見れる時代だけれど、それってあまり好きじゃないんですよ。
音楽や映画や本、様々な作品は受け取る人によって感じ方は様々だから、
他人の意見に惑わされず自分の感性で見たり聞いたりしたいよな。
九十九人が良いと言っても、自分はそうじゃないかもしれない。
それで良いんだよ。
だから、皆も何かに触れる時は自由に感じ取って下さいね。



さて、次は何を書こうかな。





猶人