ごきげんよう! まんきんたんです。
彫刻家の阿部誠一さんのことを思い出したので、ちょっと彫刻家のお話をしてみようと思う。
彫刻家というのもよくわからない仕事だよね。
まぁ、だいたい他人の仕事というものには、ほとんど関心を持たないので、実態はまるで把握できていないと言ってもいい。
たいていは断片的に知りうる情報だけで判断してしまって、そのほとんどは「偏ったイメージ」で出来上がっている。
政治家にしても、医者にしても看護婦にしても、教師にしても、保育士や介護士、芸能人なんかも相当誤解されている職業といえる。
楽で楽しそうな仕事だなぁと羨ましがられる仕事でも、本当に楽な仕事などひとつもないと言えるんじゃないかな。
ただ、その仕事が本当に好きで取り組んでいる人は、周りから見て「楽で楽しそう」に見えてるだけなのだ。
「じゃあやってみる?」と言われてやってみたら、とてもじゃないけど簡単に勤まる仕事じゃなかったというのがほとんどだろう。
阿部さんは毎日自宅のアトリエに籠もって少女像を作っていた。
(※写真はネットにあった阿部さんの制作風景を勝手にお借りした)
取材したのは22-23年前のことだから、自分も40歳前で、まだまだ社会経験も足りていない時期だった。
ただ、今思うと、自分は経験豊富でいろんなことを理解できていると勘違いしていた頃だったと思う。
先生のアトリエに並ぶ数多くの少女像を見て、一般の人なら思い浮かべるであろう疑問を、ズバリ聞いていった。
「裸の作品はモデルを見ながら作るんですか?」など下衆な質問が多かったと思う。
そんな失礼な問いに、どんなふうに答えてくれたかはよく覚えていないが、とにかく「こういう作業が好きなんだ」という熱い情熱が伝わったのはよく覚えている。
まんきんたんもその後、グラビア撮影の立ち会いとか、有名人女性のインタビューなどをすることになってはっきりしたが、仕事になると見る目も頭もしっかりと切り替わる。
興味本位でいると見透かされてしまうので、プライベートな自分と仕事モードのスイッチをきっちり切り替えることができるようになるのだ。
自分だって40代までは、人から自分が阿部さんにしたような失礼な質問をよく受けていたが、特に腹も立たなかった。
自分の仕事が好きだったし、自分の仕事の楽しさやしんどさは、どんなに言葉で説明してもわからないだろうなと思っていたから。
取材した時、70歳前だった安倍さんもおそらく同じような気持ちで、失礼な質問も「若いなー」と受け流してくれたんだろうなと思う。
仕事は自分が好きで続けられることを、他人に認められ喜んでもらえるのが一番。
次のおそらく最後になるであろう仕事も、そういう仕事になりますように!
今週も、楽しくがんばろう!
じゃあ、またね、See you!