ペタしてね

こんにちは、阿部サダヲです。
うそです、まんきんたんです。
映画『奇跡のリンゴ』を観に行ってきました。

このお話は、青森を舞台に、それまで絶対に不可能だ
といわれていた“りんごの無農薬栽培“に挑戦した
木村秋則氏の実話を映画化したものです。

 

 


キャッチコピーに「それは、妻への愛でした。」とあるように、
10年間も実を結ばなかった執念の取り組みのきっかけは、
農薬に苦しむ奥さんを救うためでした。

観ることをお勧めるので詳しい内容は書きませんが、
見終わってまんきんたんが感じたことは
「人類ってなんて愚かなんだろう」ということ。

りんごを品種改良して甘く美味しくしたのも人間。
そのりんごを、言い方は乱暴だけど楽して効率よく
育てるために化学肥料や農薬を発明したのも人間。

しかし、その農薬で苦しむのも人間なら
自分たちで壊した自然を元に戻そうとして苦しむのも人間。

全く愚かとしか言いようがありません。

まんきんたんはこの1年間、国家戦略でもある
「生物多様性」を仕事にして取り組んできましたが、
間もなく終わりを迎えるこのタイミングに見るには
あまりにも出来過ぎた映画でした。

1年間、共に考え共に悩み共に行動したパートナー
ナミィと一緒に2人とも涙でボロボロになりましたが、
まんきんたんは最後に良いごほうびをいただいたと思いました。

「生物多様性」も難しい問題で、いろいろと誤解されたりします。
そのため、それをどう伝えたらよいかということは
われわれの最初からの難問でした。

わたしたち人間は、地球という大きな生態系の一員であり、
わたしたちの暮らしは、その自然の営みから得られる
“恵み”によって支えられています。

しかしながら人類が利便性を追い求めたあまり、
知らず知らずに自然環境の破壊と汚染を広げる結果となってしまい、
今、そのツケが自分たちに回ってき始めました。

現在ものすごい勢いでわたしたちの身の回りの
生物が絶滅していっています。


この流れをどこかで変えてゆかなければ、
地球の自然環境と生物多様性は、失われ続け、
やがてはわたしたち人類まで絶滅することになってしまいます。


なんだかスケールのでかいホラ話のようですが、
国が「国家戦略」として取り組んでいることに気づいてください。

実はもうすでに、どこから手をつけていいのか、
何をやめたらいいのか、何を知らせたらいいのか、
わからないところまで来てしまっています。

便利さを追求して人々のライフスタイルがそうなってしまった以上、
もう今さら後戻りができないのが現状です。

クルマは環境に悪いからやめましょう。できますか?
パソコンが生活を変えてしまったから明日からなくしましょう。できますか?

牛乳は体によくないことがわかったので売るのをやめましょう。やめれません。
ファーストフード店もコンビニも追放しましょう。できません。

農薬や化学肥料も同じです。発明された時は神のように崇められました。
除草剤もこれができたおかげで救われた人はどれくらいいるでしょう。

それが、自然環境を破壊し生態系を壊すことがわかり、
ましてや人間に害を及ぼすなんて思ってもみなかったのです。

人が人のためによかれと思って発明したことが
結果としてよくなかったことがわかったとして
だれが最初に発明した人を責められるでしょう。

映画の中で主人公が言います。
「俺が諦めるということは、人類が諦めるということなんだ」

木村さんはわかっていたのだと思います。
自ら取り組んでいる問題はそれほど大きなテーマであることを。

自然のしくみに改めて目を向けてみると
ほんとうによく出来ていると感心させられます。

微生物や虫、樹や花、鳥や魚たちが
うまくつながりあって自然界を形成しています。

ひとつもムダがないのです。
それぞれが役割を持って生きているのです。


テントウムシはリンゴの葉に卵を産み
孵化した幼虫は害虫をエサとして食べるというお話が出てきました。

まんきんたんも、テントウムシは農作物に被害を与えるアブラムシを
食べてくれるいい虫だということを小学生の時に習いました。

しかし、テントウムシは飛んで移動してしまうということで
人間は大変な行為を犯してしまいます。

飛べないテントウムシを人工的に作り出したのです。
なんという奢り。神の領域に踏み込んでしまっています。

これと同じ話はいくらでもあります。
長くなるのでこれくらいにしますが、自然のしくみを変えてしまうということは
神が創造した世界を破壊しているということ。

全体のバランスが少しずつ崩れていってることは間違いありません。
今なら間に合うのか、もう遅いのか、それさえわれわれにはわかりません。

結果がわかるのは100年後かもしれません。
今生きている人は、その時だれもいません。
だからだれも真剣に考えないのでしょうか。

この映画は、農薬が悪いとか、無農薬がいいとか
そんなレベルの映画ではありません。

ひとつのたとえ話であって
もっと大きな問題に気づいてほしいと思いました。

あ、とても堅い話になってしまいました。
なので、最後にまんきんたんの悪事を告白します。

映画を観る時に29歳年下のナミィと夫婦になりました!

 

 


実は「夫婦割引」というのがあって、1人1,800円のところ
ペアで2,000円で見れてしまうのです。

ただ夫婦を装ってチケットを購入しただけです。
もちろん何ひとつ疑われることはありませんでした。

お願いです!正直に告白したので映画館にチクらないでください。

 

※2022追記 その後「夫婦割引」は「ペア50割」 と名前を変え、性別問わずどちらかが50歳以上ならOKというサービスに変わりました。ありがとう!