本日1月19日は、煌めきアンフォレントのあーみんこと桐下愛未ちゃんのバースデーであり、かつて俺が演劇界でお世話になった青木道弘さんのバースデーである。
そして、ミュージシャンでは、俺が敬愛する故ロバート・パーマーのバースデーでもある。
R&B、レゲエ、ニューウェイヴ、ヘビーメタルからボサ・ノヴァまで、様々なタイプのサウンドに、自らのソウルフルなヴォーカルをのせていくというのが、彼のスタイルだった。
俺が一番好きなのは、「想い出のサマー・ナイト」(1989年のリミックス・ヴァージョンが秀逸!)で、彼を一躍有名にしたのが1985年の「恋におぼれて」だが、どちらの曲も紹介済みにつき、今回は1980年のアルバム「クルーズ」から、スマッシュ・ヒットを記録した「ジョニー・アンド・マリー」を取り上げてみる。
アルバム「クルーズ」は、1980年というちょうどニューウェイヴが出始めた時期に作られたアルバムで、エレクトロニック・ミュージックのパイオニアともいわれるゲイリー・ニューマンが参加していることから、そのサウンドがうかがえる。
ただし、意外に思われるかもしれいが、この曲「ジョニー・アンド・マリー」には、ゲイリーは関わっていない。
ジョニーはいつも走り回っている
確かなものを見つけようとして
彼は全世界に認めてもらいたいんだ
自分が孤独ではないってことを
マリーは立ちはだかる壁を数えて
彼がすぐに飽きてしまうと察してしまう
無機質なビートにのせて、パーマーが感情を抑えたヴォーカルで語る、二人の若者のストーリー。
「そこに希望があるのかどうかは、リスナーの感じ方次第」とでも言わんばかりに。
きっとフィクションなんだろうとは思うが、パーマーのストーリーテラーぶりが冴えわたる!
そこには、他人がどう感じようが、自分のやりたいことをやりたいようにやるんだという、彼の意思が感じられる。
それはこのアルバム「クルーズ」以降も、彼が2003年に亡くなるまで、ずっと同じだった。
ただ音楽が好きな若者がそのままミュージシャンになり、歳を重ねても自分のスタイルを貫き通すという感じの彼に、俺も共感したものだった。
彼のそんな思いを、敢えて客観的に伝えようとしているのが、この曲なのかもしれないな。
他人に何と思われようと、自分の好きなようにやり続けることが大切なんだと、彼は後世に残してくれた。
この曲をはじめ、数々の名曲とともに…。