自民党と日本維新の会が提案する衆院議員定数削減法案(2026年3月再提出方向)


法案の概要

現行465議席から45議席以上削減(420議席以下を目標)。


与野党協議会で選挙制度改革を1年以内に協議。


結論が出なければ比例代表のみ45議席を自動削減(昨年12月版は小選挙区25+比例20だったが、自民圧勝後の調整で比例限定に変更)。


3月前半の特別国会提出を目指す(昨年版は廃案)。


本法案は維新の悲願達成と自民の政権維持を優先した「強引な妥協の産物」であり、議会制民主主義を軽視した多くの問題を孕んでいる


1. 削減根拠の欠如と「熟議の否定」 


45議席削減」という数字に科学的・客観的な根拠がなく、極めて恣意的であるとの指摘が相次ぎ、日本の議員数は人口比でOECD加盟国の中でも既に少なく、削減の必要性が不明確である。

また、協議が整わない場合に自動で削減を発動させる「自動削減条項」は、選挙制度という民主主義の根幹を数で押し切る手法であり、主要紙からも「憲政の常道に反する暴論」と猛反発を受けている。


2. 「比例代表限定」による民意の切り捨て


削減対象を比例代表に限定している点は、自民党に有利な小選挙区を維持し、少数政党や多様な民意が反映されやすい比例枠を削る「党利党略」である。

多様な意見を国会から排除し、多党制を弱体化させる恐れがある。


3. 「政治とカネ」問題からの論点すり替え


裏金問題、国保逃れ問題や企業・団体献金の規制といった本質的な政治改革を棚上げし、「身を切る改革」として定数削減を掲げるのは、国民の目をそらす「すり替え」に過ぎない。

歳費の微減よりも、献金禁止や政党助成金のあり方こそ問われるべき。


4. 議会機能の低下と地方の切り捨て


議員数の減少は、委員会の審査や行政監視機能の低下を招き、地方や過疎地の声が国政に届きにくくなるなど、実務面および代表制の観点からも弊害が懸念される