東証マザーズと日経平均株価、TOPIXあるいは日経JASDAQ指数を比べると一目瞭然だが、マザーズ市場の不調さが際立っている。なぜマザーズ銘柄は物色の圏外に置かれてしまったのか?
それはグリーやDeNAの不調と関係が深い。
去年まで東証一部銘柄はすべからく下落の一途を辿ってきた。そんな中で、グリーとDeNAは例外的に上昇した。それは成長性を評価する市場の流れにこの銘柄がうまく乗ったからである。
しかし、今年に入って市場全体が底上げ相場になるとこれらの銘柄に注ぎこまれた資金が他に流出するようになった。相場全体が上昇してもこれらの銘柄は逆に下げる日が多くなったのだ。
つまり、市場は、グロース銘柄(成長性を評価する)相場→バリュー銘柄(本来の株価価値を評価する)相場へと舵を切ったことになる。こうしたことに気づかないと、なかなか利益を確保することが難しいだろう。
これは東証マザーズに上場する多くの銘柄についても同様のことが言える。JASDAQ銘柄はPBRで見ても割安感が大きかった。JASDSAQはTOPIXに近い銘柄が多いからだ。だからよい動きになったのだ。
買い推奨をしつこく続けているニッポ電気やSEEDも同様だ。PBRを見ると前者が0.52倍、後者が0.67倍である。円高是正で国内景気が上向くと仮定すると、これらの銘柄の業績も今が底である可能性がある。もし、今が底なら現在の良好な相場環境を鑑みれば株価の下落余地はもうあまり残されていないことになる。過少資本銘柄だから、少しまとまった買い物が入ると急伸する素地もある。リスクを取ってみる価値があるとやはり思うのだ。
むろん、だからと言ってグリーなどグロース銘柄の価値が毀損されたわけではない。物事には順序があって、相場の今の流れにあっていないだけのことである。いずれ再び脚光を浴びる日も来るだろう。
私の経験では、現在上昇している銘柄がもうそれ以上上昇しなくなるとこれらのグロース銘柄が再度見直される時機が来る。それはいつか?
それは分からない。何ヶ月も待たされる場合もあるし、もうすぐそこまで迫っている場合もある。ひとつ確かなことを言えば「それは明日ではない」ということだろう。足元の相場で、投資家の心はこれらの銘柄からすでに離れてしまっている。その離れた心を一挙に取り戻すことは相場では不可能だからだ。