1月21日は、私の恩師である石川忠雄・元慶應義塾長と私事ながら母・澄子の誕生日である。私の人生でかけがえのない大正生まれの二人である。
石川忠雄・元慶應義塾長
Photo via keio.ac.jp
当時の三田キャンパス石川忠雄・法学部長の「現代中国論」の講義の一つは日中国交正常化過程でありそれを思い出す。私はこの講義の一部のテキストが外務省関連団体から冊子になっていたがだれにも教えなかった。石川先生の滑るような口述は学部で随一だと思った。もっとも、日吉キャンパスで聴いた講義は迫力もあった。
1月7日は石川先生の高弟の山田辰雄・名誉教授(元法学部長)の83歳の誕生日で携帯で40-50分ほどお祝いと共にお話した。山田先生は現下の新型コロナウイルスの感染症危機で石川先生の墓参もままならないと言われた。私も上京する機会も難しい。厄介なウイルスである。
このウイルスは変異しながらもなくなることはないと、私は2020年4月23日のNHK「おはよう日本」の山中伸弥・京都大学教授インタビュー(担当:桑子真帆アナウンサー)で認識した。山中先生は人間とウイルスとの「闘い」でなく「平和共存」と思ってますと述べられた。
そして、ワクチン接種で効果があり、免疫ができ「共存」する体制ができれば、東京・駒込の石川先生の眠る東京都染井霊園にお参りできるだろう。
山田先生と墓前で・・
「・・自然環境の変容、自然破壊の中でのエボラウィルス、サーズウィルス、新型コロナウィルス等の歴史的連続性を継続的防御体制の国際対策としてあらゆる角度から科学的に講じるべきと思料します・・」(平田)といったようなことかもしれない。
山田先生は温家宝・元中国国務院総理ともパイプがあったから震源地中国との別のアプローチかもしれない。
最近のNHKSPでもヨハン・ロックストローム・ポツダム気候影響研究所長は、地球温暖化で様々なことが起ると強い示唆を述べていた。
地球にそれまでにないことが連続性のなかに出現することもあろう。もしか、2020年アメリカ合衆国大統領選挙はその分岐点をもたらすか、日本の「カーボンニュートラル」もギリギリの分岐点かもしれない。
早く、お元気な山田先生と再会し、石川先生の墓前で論じたいことが多くある。
母が生んでくれた命を私もそれなりに全うしたい。妻も息子も無事長久してほしい。そういうこの頃です。
(ひらた こうじ)<了>
注)石川忠雄・元慶應義塾長(1922-2007)現代中国論、国際政治
ハーバード大学訪問教授、文部省大学設置審議会長、日本私立大学連盟会長、全私学連合代表、臨時教育審議会会長代理、
日中友好21世紀委員会日本側座長、文部省大学審議会長、衆議院議員選挙区画定審議会長等歴任
文化功労者。勲一等旭日大綬章、文化勲章受章
著書多数