アメリカ合衆国第45代大統領にドナルド・ジョン・トランプ氏 | ExcomAdvisorのブログ

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本稿は私・平田幸治の個人の意見・見解等を綴ったものです。

 1月20日(米国時間)、合衆国第45代大統領にドナルド・ジョン・トランプ氏が就任した。

 

 広島訪問もした日本の人々にもなじみ深いバラク・フセイン・オバマ氏はホワイトハウスを去った。オバマ前大統領はシカゴにセンターをつくり、国際活動に入るともみられている。この日、新旧米大統領の動きは相互を否定するようにもみえただけに、前大統領の国際活動のアプローチがノーベル平和賞受賞者としての行動と相俟って印象深いものとみえてもこよう。

 

 トランプ氏のTWに対し豊田章男・トヨタ自動車社長の米国への投資の表明は、愉快に思えない人々もいようが、日本の現実の国益に基づく政策を象徴しているとさえ映るのは私だけではないだろう。こうした2国間での交渉が始まるとも考えられ、貿易投資ならず安全保障政策の交渉においても同様の思考形態がみられるのではなかろうか。

 

 新大統領はエスタブリッシュメントへの抵抗(反乱)こそを大統領選挙における勝利の要因と捉えており、経済の強い豊かな米国への回帰を米国第一主義に掲げ、また、米国の総体的な疲弊さえ語ってみせた。これをもって、大統領勝利演説の続きだと言ったTV解説者がいたが、それがアメリカの今だろう。

 

 トランプ大統領の就任演説中に、TWに期待はずれだという声がみられたが、あたりまえだがアメリカ合衆国大統領であることが第一である。その彼の「アメリカ第一主義」は選挙中と変わりはない。オバマ前大統領は在任中に「アメリカが世界の警察官ではない」ことに同意した。以前のようにパックス・アメリカーナと言われた時代のようにアメリカが世界を支配しているのではない。

 

 ケネディ大統領の数ある演説のように幻想を持たない理想主義と冷徹な現実主義に貫かれた名文は本人が若き日々からノートに名詩・名句を収集しベスト&ブライティストの智慧の結晶の投入なくしては描けない。政治の哲学と理念がいる。

 

 数か月前までのキャンペーンのデべートでの罵り合いを経験し舌鋒は磨けてもこの政治の哲学と理念の形成は容易ではなかろうことは事実でありすべてのレベルを上等にブラッシュアップするのは期待しすぎだろう。

 

 トランプ氏は就任直前にわかったことで、自分のキャビネットは知能指数が高いと述べたが、狡猾さなどもそれによろうが、経験というものはそれが醸し出すものは何にも代えがたいものがあることも確かだろう。

 

 私がここで触れたのは特にワシントンの政治経験である。トランプ大統領は名門大学のペンシルバニア大学ウォートン校出身であり、愛娘のイヴァンカさんもそうであるが共にビジネスの道を歩んでいる。

 

 トランプ大統領の当面の政権運営については、アメリカ国民の利益を掲げながらのアメリカ第一主義の言わば「過激路線」を歩むことが、大統領選挙からの帰結の一つとなってくると考えられる。したがって、政策の揺れはあろうことは予想される政治過程である。<了>

 

 

 

《注》

私には2016年米大統領選挙について本ブログシリーズにも数本記したものもあり読者のご参考になれば幸甚です。

 

 

≪アーカイブ≫

拙稿ameblo『2016年アメリカ大統領選挙を終わって(所感)』

http://ameblo.jp/excomadvisor0011kh/entry-12218987411.html

 

≪参考≫トランプ大統領就任演説(The Huffington Post  |  執筆者:

【全文】トランプ大統領就任演説「今日、この日から、アメリカ第一のみ」 

http://www.huffingtonpost.jp/2017/01/20/donald-trump-inauguration-speech_n_14292818.html