【朝日新聞・特派員リポート】『ロンドン・マラソンにチャリティー枠で挑戦』を読んで回想 | ExcomAdvisorのブログ

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本稿は私・平田幸治の個人の意見・見解等を綴ったものです。

 本稿は渡辺志帆・朝日新聞ロンドン特派員(ヨーロッパ総局記者)の【特派員リポート】『ロンドン・マラソンにチャリティー枠で挑戦』を読んでの私の回想を加えた一文である。

 記者は本リポートの結語に、「取材したロンドン・マラソン総責任者ヒュー・ブライシャー氏も言っていた。『人々がチャリティー目的で走るのは、マラソンが大きな挑戦であり、その挑戦を祝福しようとする多くの人を巻き込めるから、チャリティーランナーとして走ることは、ロンドン・マラソン出場のすばらしい方法なのです」と引用した。

 この【特派員リポート】は、ロンドン・マラソンを走った人でないと伝えられない、特別の意味を持っているし、まずは記者の渡辺特派員の記事を読んでいただきたい。

 記者のリーポートに、「階級社会が残る英国には、『高貴な人は弱者を助ける』というノブレス・オブリージュ(高貴な者の責務)の伝統が根付いている。また『善行をすれば天国へ行ける』というキリスト教的な考え方、巨大な植民地を支配した帝国主義時代の名残で『多人種の面倒をみるのは白人のつとめ』という考えも意識の底に残る。これらを背景に、『他人を助けることは、自己を高めるためにもよいこと』という考えが浸透。困っていれば他人でも助け、連帯感を示す慣習があるのだという」。

 この記者の一文に、私ははるか以前に『企業の社会的貢献について』の提言をNIRAの地方シンクタンク協議会研究にその論考を年長の研究者と共に提出したことどもを回想した。大原孫三郎の社会事業の足跡を辿り、企業のフィナンソロピーを提言したものだった。その後のバブル経済の終局等で、提言が実現することはなかったが、日本商工会議所の担当者が注目してくれたことも時代の事実だった。

 時代も所も異なるが、記者が述べているキリスト教的性格等は、周囲からの多くの影響を受容した大原孫三郎研究には眼をそらすことができないだろう。倉敷市を中心とした大原家の先見性にある社会貢献の足跡の一部を辿った者として、ロンドン・マラソンの【特派員リポート】を読んで回想した。

 渡辺特派員の記事の感想になっていないところは大方のお許しを願う。

 ・・それにしても、梅原季哉・ヨーロッパ総局長のほうが渡辺志帆・特派員より早くゴールインしたんですね。<了>

(@ロンドン)ロンドン・マラソンにチャリティー枠で挑戦 - 朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH4Z0V0QH4YUHBI04M.html …