ある人生の先輩から聞いた話をご紹介します。
それは、人は誰かが見ていてくれると、予想以上の力が出てくる、という
ことです。
私は子どもの頃、マラソン大会が得意ではないのもあって、余り好きでは
ありませんでした。
マラソン大会で思い出すことと言えば、走っている間の苦しさと、ゴール
した時の苦痛からの開放感位しか、思い出せませんでした。
「それ! がんばれ、がんばれ!」
「はい! まけるな、がんばれ!」
もう一つ鮮明に思い出すのは、路上で応援してくれていた、見ず知らずの
おじちゃん、おばちゃん達の声援の声でした。
私は走りながら子ども心に、「人の苦しみも知らないで、いい気な大人た
ちだ」と思ったりしていました。
しかしその大人たちの声援が、もう歩きたいなと弱気になった自分を、無意
識に奮い立たせてくれたのは、確かだと思います。
土木作業などの力仕事においても、親方や現場監督など、または見知らぬ
誰かであっても、「大丈夫かな」「がんばれ」と見つめてくれているだけで、
思わぬ力が出るものです。
誰かが見ていてくれることにより、それが無言の励ましともいうべき働き
をして、踏ん張りが利き、限界を超えるような力が出てくるのだと思います。
これは何も、力仕事だけに言えることではなく、家庭教師の授業や、広く
勉学・学習一般にも当てはまることです。
教育
者や親は、ともすれば過剰に干渉してしまうものです。
それによって、子どもの知的好奇心や学ぶ意欲といったワクワク感が、
大きく殺(そ)がれてしまうことが少なくありません。
学びの芽が摘み取られてしまうのです。
そういう時に思い出して下さい。
子どものためにそれほど真剣に悩むのは確かに素晴らしいことですが、貴方
が共に時間を過ごし、愛情を持って見つめていてくれるだけで、子ども
たちは力を得ている、ということを。
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