【受験論】第4話 算数も同じだった ~「勉強」ではなく「面白い」が先だった~
前回は、活字嫌いだったのんきが、「転生したらスライムだった件」との出会いによって、気付けば20冊以上の小説を読んでいた。そんな話を書きました。そしてその結果として、国語の基礎能力が少しずつ伸びていったという話もしました。今回は算数についてです。のんきは算数が得意だったのんきは算数が得意でした。中学受験を振り返っても、理科と並んで得点源になっていた教科です。ただ、私は算数が得意になった理由を考えた時、「算数の勉強を頑張ったから」とか「ただ生まれつき算数が得意」だけでは説明できないように思っています。むしろ、算数を勉強として捉えていなかった時間の方が長かった気がします。計算対決は親子の遊びだった我が家ではよく計算対決をしていました。最初の頃は親子で勝負です。 どちらが早く解けるか。 どちらが多く正解できるか。そんな単純な遊びでした。当然、普通にやると私が勝ちます。でも子供は負けると悔しい。だからまた挑戦する。すると少しずつ速くなる。また挑戦する。また速くなる。勉強というよりゲームでした。トランプとか他のゲームと似た感覚です。でも結果として、数字に触れる時間は確実に増えていきました。数字の不思議を一緒に楽しんだまた、数字そのものの面白さについてもよく話していました。例えば、「3つの扉のうち1つに車、2つにヤギが入っています。 1つ選んだ後、司会者がヤギの入った扉を1つ開けてくれます。 さて、選び直した方が得でしょうか?」という有名なモンティ・ホール問題。直感では五分五分に思えるのに、実際にはそうならない。なぜなんだろう?親子であーだこーだ、適当に議論。そんな不思議な確率の話をしたり。「1から10まで足したら合計いくつ?」 から始まって「1から100まで足したら合計いくつ?」ガウス少年の逸話を話したり。※参考 ガウス少年の逸話 ある日、少年ガウスのクラスで先生がこんな問題を出しました。 「1から100までの数字を全部足しなさい」 先生は、生徒たちが長い時間かけて計算するだろうと思っていました。 しかし、ガウスは問題が出されるとすぐに答えを書き上げます。 答えは 5050。 先生が驚いて計算方法を尋ねると、ガウスは次のように説明しました。 1 + 100 = 101 2 + 99 = 101 3 + 98 = 101 ・・・ 50 + 51 = 101 両端の数字を組み合わせると、どの組も101になります。 そして、その組は50組あります。 101 × 50 = 5050 つまり、1から100までの和は5050になるというわけです。「学校であった“じゃんけん大会”で最後の一人になる確率ってどれくらいだろう?」とか、「クラスの中に同じ誕生日の人がいる確率って意外と高いらしいよ」とか、身近な出来事を数学で考えてみたり。「なぜ9で割り切れるかは各桁の数字を足せば分かるんだろう?」とか、「11の倍数判定って実は簡単なんだよ」特に○×の倍数の計算方法は、沢山やりましたね。とか、数字の不思議を楽しんだり。折角だから一覧載せときます。 倍数 | 判定方法 2 | 一の位が偶数(0,2,4,6,8) 3 | 各桁の数字の和が3の倍数 4 | 下2桁が4の倍数 5 | 一の位が0か5 6 | 2の倍数かつ3の倍数 7 | ※簡単なのは無い 8 | 下3桁が8の倍数 9 | 各桁の数字の和が9の倍数 10 | 一の位が0 11 | 奇数桁と偶数桁の和の差が11の倍数 12 | 3の倍数かつ4の倍数 15 | 3の倍数かつ5の倍数 25 | 下2桁が00,25,50,75 100 | 下2桁が00 125 | 下3桁が125の倍数 1000 | 下3桁が000 さらには、「図形の重心が分かると、その図形を回転させた時の体積や表面積が求められるらしいよ」 とか、「数学者って昔からこんな事ばかり考えてたんだって。日本には算術ってのがあったみたいだよ」みたいな話をしたりもしました。もちろん、当時ののんきが全て理解していたわけではありません。むしろ理解できない話も多かったと思います。でも、 『算数って計算問題を解くだけじゃないんだ』 『数字って面白いんだ』という感覚は少しずつ育っていったように思います。興味は理解を先回りする今振り返ると、あの頃にやっていた事の多くは、受験には直接関係ありませんでした。モンティ・ホール問題なんて受験には出ません。ガウス少年の話も出ません。図形の重心からの体積は受験で使えます(笑 ←改めてすごい事だと思うでも、それで良かったと思っています。理解より先に、興味があったからです。人は興味を持つと、分からない事でも面白がれます。理解できなくても、「へぇ!すごい!!」で終われます。そして、その積み重ねが、後から出てくる知識や公式を受け入れやすくしてくれるような気がしています。私が好きな言葉で子供にも何度もいっていた言葉も紹介しておきます。学べば学ぶほど、自分がどれだけ無知であるか思い知らされる。自分の無知に気付けば気付くほど、より一層学びたくなる。by アインシュタイン算数が好きだったのではなく私は今でも、のんきは算数が好きだったのではなく、数字で遊ぶことが好きだったのだと思っています。 不思議なルール。 面白い考え方。 意外な答え。いつからか、二人で暇してるとき、散歩してる時などにのんき「算数の面白い話もっと教えて!」なんて言葉を私に投げかけることがよくありました。私はその時のために毎度ネットを検索し、引き出しを用意していたことが懐かしいです。彼はそういうものにワクワクするようになっていた。そして、その延長線上にたまたま算数があった。だから伸びた。そんな順番だったように思います。勉強の前に「面白い」がある受験勉強をしていると、つい「まず勉強しなさい」になりがちです。でも、本当に強いのは、勉強しなさいと言われなくてもやってしまう状態です。転スラがそうだったように。数字遊びがそうだったように。本人の中で「面白い」が見つかった瞬間、勉強は勉強ではなくなります。そして、そこから正のスパイラルが回り始めます。次回は、我が家が少し変わった判断をした話を書いてみようと思います。中学受験では得点源と言われる漢字。しかし我が家は、その漢字を途中である程度諦めました。なぜそんな判断をしたのか。本当に苦手な分野との向き合い方について書いてみたいと思います。