【中学受験を楽しむ回】【2026年版】西暦を使った中学受験算数・予想問題集
もぶ蔵の記録帳 【2026年版】西暦を使った中学受験算数・予想問題集 パップスさんの次は2026さん? 今年も“西暦いじり問題”が来るかもしれない話 まずはここから 📖 第1話はこちら のんきともぶ蔵、受験の旅に出る ➜ 🗂️ 思い出クエスト一覧 過去の冒険をまとめて読む ➜ さて、ここ最近はいろいろ書きたいことが溜まりまくっていたもぶ蔵です。 日能研では、各中学ごとに出題傾向をまとめた資料が用意されていて、 志望校の分は配布してくれます。 さすが「データの日能研」と言われるだけあって、 母数のケタが違う。本当にすごいデータ量です。 ……が、今日お話ししたいのは、その公式資料ではありません。 そう、もぶ蔵による“勝手に予想問題”シリーズです。 中学受験算数あるあるのひとつに、 「その年の西暦をいじった問題」があります。 ということで、来年のターゲットとなる数字は―― 2026 この「2026」を使って、もぶ蔵が勝手に予想問題を作ってみました。 途中の解き方も、軽く差し込んでおきます。 🧮 2026年・勝手に予想算数クエスト 【受験生覚えておけ!】【問題1】2026を素因数分解/約数の個数 2026を素因数分解しなさい。また、2026の正の約数は全部で何個ありますか。 【解答とポイント】 まず偶数なので、2で割れることがわかります。 2026 ÷ 2 = 1013 1013 は、2・3・5・7・11…と小さい素数で割っても割り切れないので、 1013 は素数とみなせます。 よって、 2026 = 2 × 1013 約数の個数は、指数に 1 を足して掛け合わせる公式より、 (21 × 10131)なので、(1+1)×(1+1)=4 個。 約数は 1, 2, 1013, 2026 の4つです。 【簡易問】【問題2】2026日後の曜日 ある日が月曜日でした。この日から2026日後は何曜日になりますか。 (1週間は7日とします) 【解答とポイント】 曜日は7日ごとに一周するので、7で割ったあまりだけ見ればOKです。 2026 ÷ 7 = 289 あまり 3 つまり「3日後」と同じ曜日になります。 月曜日から 3日後は、木曜日です。 【要テクニック】【問題3】1から2026までの和と、9で割った余り 1から2026までの整数をすべて足した和を求めなさい。 また、その和を9で割ったときの余りを求めなさい。 【解答と“途中の解き方”】 1からnまでの和は、 「(最初の数+最後の数)×個数 ÷ 2」 という公式が使えます。 今回は 1 から 2026 までなので、 和 = (1 + 2026) × 2026 ÷ 2 1 + 2026 = 2027 なので、 2027 × 2026 ÷ 2 = 2027 × 1013 これを計算すると、 和 = 2,053,351 🔢 9で割った余りの出し方 9の倍数かどうかは、各桁の和で判定できます。 余りも同様に、桁の和を9で割った余りを見ればOKです。 2,053,351 の各桁を足すと…… 2 + 0 + 5 + 3 + 3 + 5 + 1 = 19 19 を 9 で割ると、 9 × 2 = 18 なので、余りは 1。 ※ 1 + 9 = 10、1 + 0 = 1 なんて進めるのもOK! よって、 和を9で割った余りは 1 となります。 【要知識】【問題4】周の長さが決まっている長方形の面積 縦と横の長さの和が2026cmの長方形があります。 この長方形の面積が最大となるとき、縦と横の長さはいくつですか。 【解答とポイント】 縦を a、横を b とすると、 a + b = 2026 この条件のもとで面積 S = a × b が最大になるのは、 a = b のとき です(左右対称のときが一番大きくなる)。 つまり、 a = b なので、2a = 2026 → a = 1013 ※要するに半分だ! よって答えは、 縦1013cm、横1013cm(正方形) となります。 【難問!】【問題5】2・3・5の倍数でない数はいくつ? 1から2026までの正の整数のうち、 ・2の倍数でない ・3の倍数でない ・5の倍数でない これらすべてを満たす整数はいくつありますか。 【解答とざっくり戦い方】 「〜でない」を直接数えるのは大変なので、 まずは2・3・5のどれかの倍数である数を数えて、 最後に全体から引く、というのが基本戦略です。 2, 3, 5 のいずれかの倍数の個数は、 包除原理(かぶりを引く考え方)で求められます。 ① 1〜2026 のうち、 2の倍数 … 2026 ÷ 2 = 1013 個 3の倍数 … 2026 ÷ 3 = 675 個(あまり1なので675) 5の倍数 … 2026 ÷ 5 = 405 個(あまり1なので405) ②次に、かぶっている部分(公倍数)を引きます。 2と3の公倍数(6の倍数)… 2026 ÷ 6 = 337 個 2と5の公倍数(10の倍数)… 2026 ÷ 10 = 202 個 3と5の公倍数(15の倍数)… 2026 ÷ 15 = 135 個 ※①で2回でてきた数なので1回引いておきます さらに、2・3・5すべての公倍数(30の倍数)を一度足し戻します。 2・3・5すべての倍数(30の倍数)… 2026 ÷ 30 = 67 個 ※①で3回でてきて、②でも3回でてきたので、1回足して復活させます これらをまとめると、 「2・3・5のどれかの倍数である数」は ①1013 + ①675 + ①405 - ②337 - ②202 - ②135 + ③67 = 1486 個 全体は 2026 個なので、 2・3・5のどれの倍数でもない数 = 2026 − 1486 = 540個 ちなみに、去年の2025は 45の二乗(45²) でした。 なので、 2025 = 45² 2026 = 45² + 1 と頭に入れておくと、何かの場面で役に立つ……かもしれません。 もし本当に入試問題で2026が出てきたら、 そのときは全力でドヤ顔しようと思います。 出なかったら、きれいさっぱり忘れます。 西暦の数字もまた、算数のフィールドのひとつ。 勇者のんきと、もぶ蔵の研究はまだまだ続く——。