一週間前の土曜日(13日)は【SL夜汽車DAY】であった。
東武鬼怒川線では、例年どおりC11の下回りをライトアップした大樹9号・10号が特別運行された。また、秩父鉄道では旅行会社が企画したC58による夜行急行が運転された。当日は両方を掛け持ちで狙った同業者も多かったようで、かくいう僕もその一人である。
当日の鬼怒川線ではSL大樹が3往復するのだが、狙いはあくまで夜汽車。睡眠たっぷり、朝食もしっかり食べて自宅を出たのは10時半過ぎ。午後の大樹5号から始めるつもりである。東北道は空いていて、最高速度制限120km/h区間の追越車線をチンタラ走るサタデードライバーに合わせてゆっくり走ってもかなり早く現着しそうなので、鹿沼ICで降りて板荷〜下小代の築堤で小一時間ほど本線の列車を撮影した。
大樹5号を大谷向〜大桑で、大樹6号を新高徳〜大桑で撮り、いったん下今市に向かった。この日は二つ目のC11 207が運用に入っていた。夜というには早いが、夕闇迫る16時半過ぎ、焼けた空をバックに転車台のC11を撮影した。
↑↓下今市の転車台では、16:40頃からC11が方転を行う。先年、大樹10号到着後の方転を撮ろうとしたが、転車台広場は18時までしか入場できなかったので、泣く泣く諦めたという因縁がある。階段の途中にあるSL展示館では、方転の段取りが書かれた案内板が掲出されている。(下今市)
本命の夜汽車は倉ヶ崎のイルミネーションが光る場所でやろうとしたが、列車通過までまだ1時間以上あるというのに駐車場は満車で立錐の余地なし。仕方がないので、反対側に回って駐車場所を確保した。日が暮れて気温がどんどん下がり、車載温度計は0℃を指している。まだ寒さに慣れていない身の上ゆえ外で待機するのがしんどい。停めた車のすぐそばに三脚を立て、2本ともそこで撮影した。
↑↓倉ヶ崎を通り過ぎる夜汽車。ヤラセとはいえ煙を出してくれたのはありがたい。翌週は大樹10号通過時に花火を打ち上げるというから、混雑はいかばかりか想像するに恐ろしい。(大谷向〜大桑)
倉ヶ崎で店仕舞いをしたのが19時45分頃。秩父鉄道への移動に一般道を利用するか高速道を利用するか迷ったが、夕食を食べる時間を確保するため、大沢ICから館林ICまで高速を利用した。途中佐野SAのフードコートで遅い夕食を摂った。
秩父鉄道の広瀬川原に着いたのは22時頃。既にC58が車庫の前で待機している。ひと通り撮影し、熊谷への送り込み回送を見送って撮影地へ向かった。広瀬川原で舞い始めた雪が現地に着くと激しく降りだした。そんな中で待つこと数十分、そこそこの煙を吐きながら夜汽車は通り過ぎていった。
↓広瀬川原のクラの前に佇むC58。いつも通りはやぶさのヘッドマークを掲げていた。300ミリの画角がピッタシだった。(広瀬川原)
↓ヘッドライトで前途を照らしつつ雪降る闇夜を突き進む。(大麻生〜明戸)
早速追いかけを開始。夜汽車の撮影場所の選定には気を遣う。ハイビームを拾いたくないので、なるべく横がちの構図で撮りたい。候補の一つは長瀞駅のバルブ。停車中はハイビームにしないだろうと踏んでのことである。しかし、長瀞駅に立ち寄って状況を確かめると、駅前のコインパーキングは混雑していて、かなりの人出のようなのでパスすることにした。二つ目の候補地は上長瀞の親鼻橋。ところが、河原に降りる坂道は入口に進入禁止のバリケードが置かれていて、河原に降りることができない。残る候補は武州中川と武州日野の間にある安谷橋。ここは駐車スペースがあまりないので不安に思ったが、現着が早かったからか余裕で車を停めることができた。ここで撮るしかないと腹をくくり、三脚をセットした。後から追いかけてきた連中の中には周囲の寝静まった民家に気兼ねすることなくドアを大音量で閉める輩や、歩道に駐車するバカまでいて、現場はカオスとまではいかないものの、結構な人出となった。沿線に群がる人種は、予想に反し若い連中が多いという印象である。三峰口へ回送されるデキの重単に続き、夜汽車が煙を吐きながら通過していった。
↑安谷橋で待ち構えていると遠くで踏切が鳴りだした。はて?と思っていると、デキの重単が三峰口へ回送されていった。(上)
↓キャブの白熱灯がいい雰囲気を醸し出している。欲を言えば、客車の方も同じ色合いだったらと思う。(↓)(いずれも武州中川〜武州日野)
安谷橋での撮影の後は、駅構内には入れないだろうと思いつつも、ダメ元で三峰口に行ってみた。三峰口あたりの道路は雪で白くなっていたが、運良く駐車場所が確保できた。車を置いてC58の近くに行ってみると、柵の外からもそれなりに写真が撮れた。夜空に噴き上げる蒸気が綺麗だった。しかし、転車台での方転まで撮り続ける元気は既になく、ましてや復路を撮る気力など残っていない。若い頃は仕事でも趣味でも徹夜など平気だったが、前期高齢者となった今ではそんな気力体力は残っていない。時刻は2時半だが、これにて打ち上げとした。帰りに関越自動車道を利用すると居眠り運転をしそうなので、緊張感を保つため正丸峠を越える一般道のルートを選択した。窓を大きく開け放して眠気を吹き飛ばしながら走り続け、自宅に5時前に帰りついた。すぐに床に就いて爆睡したことは言うまでもない。
↓スチームがキャブにまとわりつくのも夜汽車らしくていい感じ。(三峰口)
↓夜間運転に備えてヘッドライトの隣に補助灯が取り付けられた。(三峰口)









