明けて月曜日。ホテルの窓から外を見ると雪が激しく降っている。なんということだ!これではまたもや搭乗便がキャンセルになるのではないかと恐怖が募る。心配性の僕は万が一の代替策として、新千歳空港から帰ることも念頭に置いた。レーダー予測をみると、旭川は留萌からの雪雲が伸びているのに対し、千歳方面には雪雲がないからだ。そして、早目に旭川駅のバス乗り場に向かった。僕が乗ろうとしている1本前のバスはすごい行列。積み残しがでるのは必至と思われた。それでも僕はこのバスに乗るつもりはなかった。なぜなら、予定の便が欠航になったら空港から戻って来なければならず、そのぶん時間のロスになると思ったからだ。駅の中から状況を見ていると、定刻から遅れてやってきたバスに全員乗ることはできず、急遽2台目を出して積み残した人をさばいたようだ。

↓旭川駅バス乗り場の様子。これだけ激しく雪が降るさまは久しぶりに見たような気がする。(以下、いずれもiPhoneにて撮影)

次のバスまでまだ間があり、寒風吹き荒ぶ中で待つのは真っ平ごめんなので、駅構内にそのままとどまっていた。すると、森林公園駅での人身事故のため函館本線は運転を見合わせているとの放送が耳に入った。シカと違ってヒトなのでそう簡単には処理が終わらないだろう。構内放送でも警察による現場検証云々と言っている。新千歳空港経由は選択肢から消えたかと思ったが、高速バスを調べてみるとうまい具合に昼前に新千歳空港行きの便がある。羽田からの553便が飛ばなかったら即座に変更しようと決めた。念の為道央自動車道の状況を調べてみると、なんとなんと通行止め。新千歳行きは絶望的だと悟った。

↓旭川駅改札の様子

羽田からのJAL552便は条件付きの運行で、天候によっては羽田に引き返すか新千歳に降りるとのこと。当該便が旭川に来てくれるよう、天候の回復を祈るしかない。その思いが天に通じたのかどうかわからないが、天候が突然好転し、日がさして青空が広がってきた。552便は旭川に来ると確信した。

↓バス乗り場に並んでいると、天気がみるみる回復してきた。

そうなると先程までの不安はどこへやら、安心してバスに乗り込んだ。このバスも滅茶苦茶混んだが、増発ができないようで、立ち客で車内は立錐の余地なし。バスは結局20分遅れで出発し、途中の旭川医大前停留所からの乗車を断る始末。そんなこんなで旭川空港に着いた。朝から不安で朝飯を食べるどころではなかったが、安心したからか空腹感が襲ってきた。空港内のフードコートで山頭火ラーメンを食べて、ようやくひと息ついた。

↓山頭火のラーメン。実は初めてだったりする。

ひと息つくと、今回の撮影の反省点が頭にもたげてきた。今回は基本降雪、それもかなり激しい降雪の中での撮影が多かった。最近のカメラは防水性能が高まっているとはいえ、素早くセッティングを終え、雪除けのレジ袋を被せておきたい。これがじっくりと構図を決め、カメラの設定を慎重に考えることの妨げとなる。だから、あらかじめ頭の中でセッティングを整理しておくことが必要だと痛感した。それと、構図的には空をなるべく入れないか少なくすること。これが徹底できなかったことは我ながら遺憾だ。

まあ、そんなこんな言っても、無事に帰って来れただけで十分といえば十分であった。