12日は旅の最終日。起きてカーテンを開けてみると、昨日ほどではないが、快晴に近い天気。のんびり出撃しようと思っていたが、天気を見たら俄然やる気が出てきた。くしゃみや鼻水もだいぶ和らいだ。スノーブーツも乾いている。

ネットで花咲線のヨンマル代走を調べると、根室からの始発運用に入っているようだ。ならばということで釧路川の鉄橋に向かった。現場にはそれなりの人数の同業者が待機している。ヨンマルの集客力は大したものだ。列車通過直前に追っかけ鉄が登場し、すぐさまドローンを飛ばし始めたZE。

ヨンマル通過後はサッと潮が引くように皆去っていったが、僕はそのままとどまり、ほどなくやって来たゴーヨンも撮った。そして、シラルトロ湖の冷泉橋へ移動し、キハ54の上下列車をそれぞれアングルを変えて撮影した。

↓花咲線のキハ40による代走と通常運用のキハ54(東釧路ー釧路)

↓シラルトロ湖のほとりにある冷泉橋にて(塘路ー茅沼)

さて、本番をどこで撮るか思案のしどころ。雄阿寒岳は見えず、SCWで調べても見えそうにない。仮に見えたとしても昨日の今日なのであそこに行く気にはならない。そこで茅沼温泉に行ってみることにした。数年前に吹雪いてロクな写真が撮れなかった雪辱を晴らそうという目論み。念のためスノーシューを履いて駐車場から歩き始めたが、つぼ足でも大丈夫そうだ。15.2‰の坂を登ってくるポイントに三脚を据えた。森の中の鉄路は深閑としていて、ひとりでいると心細くはなる。列車は予想に違わず力行して通り過ぎていった。

↑↓茅沼温泉の駐車場に車を停め、森の中を歩いて線路に降りたところで撮影。(塘路ー茅沼)

昼飯を買ってなかったことに気づき、標茶にセコマ飯の調達に出かけた。この沿線、セコマに限らず遠矢から標茶までコンビニがないのが辛いところだ。

好天が続きそうなので、返しはコッタロ湿原展望台で撮ることにした。現場に着くと車が1台もいない。ここは春から秋にかけてヒグマがしばしば出没するところでちょっと不安だが、“穴持たず”に遭遇しないことを祈りつつ登った。列車が森からシラルトロ湖に抜け出る直前に絶気合図の汽笛が鳴ったのは残念だったが、まあまあの絵が撮れた。

↓セコマのホットシェフを手にして、温かい食事を摂ることができた。

↓コッタロ湿原展望台から捉えた湿原号。今日の補機はノロッコカマ。(茅沼ー塘路)

追っかけをするつもりはないのでこれにて終了だが、そのまま釧路空港に行っても時間を持て余す。そこで、伊藤サンクチュアリに立ち寄り、タンチョウを撮影して時間を潰した。飛び立つタンチョウがいなくて少し欲求不満。そこそこで切り上げ、すっかり日も暮れた18時頃釧路空港に到着。食堂で夕飯を摂り、満席のJAL544便で帰京した。来年以降、雄阿寒岳の雪辱を晴らすことを胸に秘めて…(このシリーズ終わり)

↑↓伊藤サンクチュアリにて

↓釧路空港にて