4月末に北海道に行った後の大型連休は絶好の鉄チャン日和が続いたが、僕は某所に篭っていた。その間に磐越西線のC57 180が期間限定でヘッドマークを外して走っていることを知り、連休終盤に出撃しようと考えていたところ、まさかの親戚の不幸。ようやくこの日曜日に撮影に繰り出したが、時すでに遅くヘッドマークの取付が再開されてしまった。

 

例によって日付が変わった頃愛車で自宅を出発。魚沼市の守門あたりで東の空が白み始めたが、朝日は期待できそうにないので只見線に立ち寄ることなく磐越西線を目指した。

本日1発目は鹿瀬の先の深戸橋梁で阿賀野川を渡る列車を正面から撮ろうという魂胆。7時過ぎには現地に着いた。もっと新津寄りで撮ってから追いかけてきてもよいのだが、焦らずにじっくりと撮りたかったので、取り敢えず三脚を立てておいて、仮眠を兼ねてここで大人しく待つことにした。地主さんに許可をいただいて敷地内に駐車し、会津や滋賀からのファンと共に待つこと数時間。晴れて気温が上がるにつれ陽炎が立ち上る。1時間前に通過する列車でピントと構図を確認。満を持してC57を捉えることができたが、風で煙が流されたのが残念だった。C57はいつもの黄色いヘッドマークを付けていた。

↓深戸橋梁を渡り終え、平瀬トンネルに向かうC57

追いかけてもう1箇所で撮ろうと思い、津川ICから高速に乗って西会津ICで降り、山都の一ノ戸川橋梁の先へ。線路の上を跨ぐ開渠の用水路から橋梁を渡る列車を撮ろうという目論見。田植えシーズンのこの時期は用水路に水が流れているのが確実なので長靴に履き替えて現場に向かう。案の定、水が勢いよく流れていた。カメラバッグを用水路脇の足場に置き、カメラ1台だけ持って水の流れる中で三脚を慎重にセットし列車を待つ。足が冷たくなってきた頃、盛大な煙を吐いてC57がやってきたが、ここでも風で煙が流された。

↓一ノ戸川橋梁を渡るC57

↑撮影現場の様子。後からやってきたバイク鉄の方は裸足になって撮影していた。列車が鉄橋を渡り終えると煙をカットしてくれたのでシンダを浴びることはなかった。

昼飯に蕎麦を食べた後は車内で仮眠し、返しの列車に向け英気を養う。45分前に行動開始。今度は一ノ戸川橋梁の山都寄りの斜面に三脚を据えた。どうせ車両で隠れてしまうだろうが、磐梯山が見える場所だ。ここは一人っきりでの撮影だったが、またしても煙が流された。

↓山都を発車して喜多方へ向かう普通列車。喜多方ではC57と交換する。列車の左に見えるのが磐梯山

↓数分の遅れでC57がやってきた。

天気予報では夕日を見ることができそうので、馬下に向かうことにした。西会津から津川まで高速を利用して通過時刻の1時間前に現着。R49でも十分間に合うのだが、数少ない限られた駐車スペースの確保に万全を期した。

夕日ギラ&水鏡ポイントの線路端には既に何人かが張り付いていて、それをかわすアングルにせざるを得ないが、贅沢は言ってられない。一応そのうちの一人と話してみると、接近戦でギラを狙うらしい。なるほどと思ったが、その割に使用レンズは広角ではなく中望遠ということで、よくわからない変わった人だった。

また、たまたま通りかかった近郊の農家の人もギャラリーに加わってきた。さすがは農家で、この辺りの風の吹き方や流れ方にめっぽう詳しく、今後の撮影の参考になった。

兎にも角にもこのまま太陽が雲に隠れないようにと願うばかり。しかし、願い空しく列車通過数分前に太陽光線は雲に遮られてしまった。そして通過後ほどなくすると見事な落陽が再び現れるという、まぁよくあるパターンが展開された。

それで思った。確実を期すには日が沈む直前の場所の方がいいと。今日の例でいえば、早出川か北五泉あたりだったら (^^)v だったと思う。

↓C57の前にやってきた列車はこのようにいい感じにギラったのだが…

↓弱々しい光線に気分が凹む。

今回は普段あまり撮らないポイントで撮影した。一ノ戸川橋梁の前後などいずれも数十年ぶり。結果として正面がちの構図が多くなったが、やはりC57は横がちの構図で撮るのがいいと改めて思った。

 

帰りも馬下から小出まで一般道を走り、高速に乗る前にラーメン店で腹ごしらえをし、日付が変わる前に自宅に帰り着いた。

毎回思うのは、このようなハードスケジュールをこなせるうちは鉄チャンできる気力体力があるのかなということ。これがしんどくなったときが免許返納の潮時かなと思っている。